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  • 居酒屋従業員が医師を招き依存症などアルコールの問題点を学んだ
  • 飲み放題サービスは「時間内にたくさん飲もう」と心理が働き、危険
  • 客も店も社会も「三方良し」となる適切な酒の提供法を考え合った

 アルコール問題を学ぼうと、那覇市と南風原町に居酒屋「食彩館」を展開するナガイ産業(砂川惠治代表)が24日、那覇市おもろまちの同店で、医師を招いて従業員向けの講習会を初めて開いた。医師から、過度な飲酒につながる飲み放題サービスの危険性などが指摘された。砂川代表は「酒を提供する側の私たちがアルコールの危険な側面を把握することが、お客さんへの良いサービスの提供につながる」と意義を語った。

 講師はアルコールの問題に詳しい沖縄協同病院の小松知己医師が務めた。小松医師は、酒は人生の良い潤滑油になるが、中枢神経抑制剤に分類される、脳を外側からまひさせる「危険な薬物」でもあると強調した。

 不適切な飲酒は、依存症や認知症、がんや生活習慣病、うつ病、自殺、DVや子どもの虐待、飲酒運転などの問題を引き起こし、死に至ることもあるとした。

 飲酒に歯止めがきかなくなるアルコール依存症は、脳内のアルコールに関するブレーキが壊れた状態で、いったん依存症と診断されると、回復するためには断酒しなければならない、と説明した。

 飲食店に多い「飲み放題」のサービスについて「時間内にたくさん飲もうという心理が働き、自分の限度以上に飲んでしまい危険だ」と訴えた。客が飲酒運転で検挙されたり、依存症になって店に二度と来られなくなるようなサービスをするのではなく、「お客も、お店も、社会も『三方良し』の飲食店をつくっていこう」と呼び掛けた。

 食彩館南風原店店長の又吉真樹さん(37)は「飲み放題は人気のサービスだが、リスクが高いことを知った。お客さんにとって良いお酒の提供の仕方を考えていきたい」と話した。

 ほかに「人付き合いを理由に飲酒の機会をつくっていた。自分も依存症に近い人間だと思った」と自身の飲酒を振り返る声が上がった。

 「家族や友人が依存症かもしれない。どう対処したらいいか」と、身近な人の問題飲酒への対応を問う質問も数多く挙がっていた。