料理に便利なあのソースも、火災保険も値上げ-。あすから10月。暦とともに暮らしを取り巻くさまざまな「変化」がある。天候不順による野菜の高騰なども続く中、消費者にとって「値上げの秋」はやはり痛い

▼キッコーマンは主原料の香辛料やトマトペースト、砂糖などの価格が上がっているため、家庭用と業務用のソース21品目を5~11%値上げする。1990年以来、25年ぶりの改定。今後も原料価格の高騰が続く見込みで、企業努力だけではコスト増の吸収は厳しいと判断した

▼損害保険大手4社は、台風など自然災害による損害リスクを背景に、保険金支払いが増えたことから、火災保険料を引き上げる。いずれも経済・自然環境の変化がみえる値上げの動きでもある

▼消費・生活環境をめぐる変化のスピードは速い。特に消費に直結する値上げには敏感になりやすいが、なかなか実感が湧きにくい変化もある

▼1日からは国民一人一人に個人番号を割り当てるマイナンバー制度が本格的に動きだす。しかし、制度への理解が浸透しない中で、情報管理の安全対策の不安はつきまとう

▼〈増えていく 暗証番号 減る記憶〉。サラリーマン川柳で見つけた一句。情報・高齢化社会を映した秀句だが、目まぐるしい変化の皮肉とも読める。そんな変化にもしっかり目を光らせたい。(赤嶺由紀子)