【平安名純代・米国特約記者】米上下両院の軍事委員会は29日、2016会計年度(15年10月~16年9月)の国防予算の大枠を定める国防権限法の最終案を発表した。沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設について、米下院案に「米議会の認識」として盛り込まれていた「名護市辺野古が唯一の選択肢」との文言を削除し、代わりに「現行計画を引き続き推進する」との表記に変更した。

ワシントン市内の米議会内で29日、米国防権限法案の最終案について発表する(左から)上院軍事委員会のリード筆頭理事、下院軍事委員会のソーンベリー委員長、スミス筆頭理事、マケイン上院軍事委員長

 上院軍事委員会のマケイン委員長とリード筆頭理事、下院軍事委員会のソーンベリー委員長とスミス筆頭理事が29日、ワシントン市内の米議会内での記者会見で発表した。

 マケイン氏は本紙の取材に対し「代替施設建設は埋め立て承認で重要な進展を遂げた。辺野古移設を容認する米議会の方針は変わらない」と述べたうえで、表記を変更した理由について「日米両政府の現行計画を引き続き推進するとの立場を表明した」と説明した。

 日本の安全保障政策に関しては、下院案に盛り込まれていた「集団的自衛権の行使容認を含め、日本の防衛政策の変更を支持する」との文言を削除し、「世界と地域の平和に、より積極的に貢献する日本の決意を歓迎する」の表記へと変更した。 

 複数の米議会筋は、最終案は金曜日までの審議で可決されるとの見通しを示している。一方で、歳出の強制削減の枠外である戦費を増額することにより、総額約6120億ドル(約73兆円)を確保する内容となっているため、オバマ大統領が拒否権を行使する可能性もあるという。