沖縄県伊江島の海底洞窟で新属新種のテッポウエビが見つかったことが分かった。千葉県立中央博物館の駒井智幸博士(52)と沖縄県立芸術大学の藤田喜久准教授(44)の共同研究チームが発見し、生息環境にちなみ「クラヤミテッポウエビ」と命名した。8日付の学術誌「ズータクサ(Zootaxa)」に掲載された。

新属新種として記載されたクラヤミテッポウエビ(藤田喜久さん撮影・提供)

 今回発見された新種のテッポウエビは甲羅の長さが6ミリ程度の小型種。目が小さく、脚が細長いなどの洞窟環境下に生息する甲殻類の特徴を備えている。ただ、頭胸甲、はさみ脚、歩脚などの形態がこれまで知られているテッポウエビ類とは異なり、テッポウエビ類に特徴的な大きなはさみも持っていないことから新属の新種として記載された。

 藤田准教授らのチームは今回の新種を含め、この海底洞窟で新種の甲殻類5種を発見。また、洞窟環境に生息するテッポウエビ類は現在までに15種類しか知られていないといい、「新属はなかなか見つけられないので発見できてうれしい。伊江島の海底洞窟は特殊なので、調査を進めていけば今後も新種の生物が見つかる可能性は大きい」と期待した。