誰でも一度は経験のあるめまい、時に起床時からぐるぐる回るめまいを経験された方も、少なからずいらしゃると思います。程度にもよりますが、めまいにより日常生活が妨げられることも少なくないと思います。

 一般的にめまいは、身体的および精神的疲労などが重なって出現する場合や、慢性的な睡眠不足などがきっかけとなり出現することが多い印象があります。その様な場合には安静にすることで改善が期待できますが、脳疾患、耳鼻科的疾患、内科的疾患などの病気が原因となり発症した場合、その原因に対する医学的治療が必要となります。病態によっては、可能な限り早期に診断し対応する必要があります。

 ではどのようなめまいであれば病院に行く必要があるのか? という疑問をお持ちの方は多くおられると思います。今回、その疑問にできるだけお答えできるようお話しさせていただきます。

 まず、めまいの種類についてですが、大きく二つに分けると理解しやすいと思います。一つは揺れるめまい、もう一つは回るめまいです。一般的には回るめまいは耳の病気から、揺れるめまいは脳の病気から発症するといわれていますが、自覚症状の把握、理解、表現方法などには個人差があります。時には一過性のふらつきとして(いわゆる立ちくらみとして)繰り返し自覚される方もおられます。その評価および判断については、やはり詳細な診察が必要で、問診に始まり身体的検査、その他必要な諸検査(血液検査や画像診断など)を行うことで、病的なめまいなのかどうかが分かります。もし、病的めまいであると判明すれば、即入院加療が必要となる場合があります。放置しておくと、症状が進行し取り返しのつかないことになりかねません。

 その中でも特に脳疾患が原因と思われるめまいについてもう少し詳しくお話し致しますと、めまい以外に手足の動かしづらさやろれつが回らない、物が2重に見える、頭痛や悪心嘔吐(おうと)などが併発しているようであれば、脳疾患の可能性が高いと判断されます。ですが、その様な併発する症状が無くても、脳疾患の可能性を否定できないことがまれにありますので、やはり病院での診察を受ける事をお勧め致します。めまいを引き起こす脳疾患は、生命中枢そのもの(意識を保ち、血液循環や呼吸を調節する脳幹部)、もしくはそれに近い部分に異常が発生していることを意味します。めまいを感じた際には、自己判断で様子を見るのではなく、早期に病院を受診し診察を受けてほしいと思います。(金城 竜也・たつや脳神経外科)