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  • 沖縄の全世帯数のうち自主防災組織が活動している割合は20%
  • 消防団がある地域は過疎化・高齢化もあり、新組織結成は困難に
  • 県は2年後に30%を目指すが「大災害はこない」との意識の低さも

 東日本大震災を機に、全国で地域住民による自主防災組織結成の機運が高まる中、沖縄県の活動カバー率(全世帯数のうち、自主防災組織が活動している地域の世帯数の割合)は依然として全国最下位だ。県や市町村の担当者は「震災以降は関心が高まり、徐々に増えつつある」としつつも「地域性や人材不足でなかなか進まない現状」と、対応に苦慮している。

県内の自主防災組織数とカバー率の推移

 2014年度の消防庁の調査によると、全国の自主防災組織数は15万6840で、活動カバー率は80%。一方、県内の組織数は194で、カバー率は20%にとどまっている。

 東日本大震災以降、県や各市町村は自治会などに組織立ち上げを呼び掛け、講演会やワークショップを実施。10年度のカバー率6・6%(組織数100)から少しずつ数を増やし、ようやく12年度に10・5%と2桁台に達した。県防災危機管理課は「2年後までに30%が目標」と話す。

 与那原町や伊平屋村など全自治会で組織化しカバー率100%を達成した自治体がある一方、北部や離島では高齢化や過疎化で組織結成を担う地域のリーダーが不足し、都市部では自治会に若い世代がいないなど課題が多い。また「『沖縄に大災害はこない』という意識の低さ」(県担当者)もあり、地域によって温度差があるのが現状だ。

 那覇市は、市民防災室が地域に出向いて呼び掛け、本年度は13団体増。消防署が中心となり活動する石垣市では10団体増え、現在も手続き中の組織があり、さらに7団体増える予定。両市とも従来の自治会組織だけではなく、PTAや商店街などにも結成を呼び掛けているという。

 一方、14町村は組織数ゼロ。離島や北部に集中し、背景には昔から地域住民や役場職員で構成する消防団の存在がある。既存の消防団で災害時も対応できるとする自治体と、自主防災組織は重要だが人口数から新たな組織は難しいと悩む自治体があり、それぞれ災害時における地域組織の在り方を模索している。

 消防庁によると、自主防災組織が浸透している地域は、南海地震の恐れがある静岡県(94・5%)や愛知県(95・3%)、阪神淡路大震災を経験した兵庫県(95・4%)など。