【平安名純代・米国特約記者】米国務省高官は12日(現地時間)、沖縄タイムスの取材に対し、翁長雄志知事が米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消したことについて、「日米両政府は辺野古への普天間代替施設建設が唯一の解決策との考えで一致している。現行計画をめぐる米国の立場は不変だ」と述べ、辺野古移設を見直す考えはないと改めて強調した。

 同高官は、日本政府が早急に県の取り消しへの対抗策に着手する考えを示すなど、法廷闘争となる可能性がある計画を堅持する点について、「日本政府と県の問題。われわれは日本政府の同意なしで日本国内に米軍基地や施設を設置することはない。日本の内政問題であり、われわれは立ち入らない」と論評を避けた。

 そのうえで、「工事が止まることは想定していない。辺野古移設を進める立場に変わりはなく、移設プロセスは継続していくと確信している」と強調した。

 一方で、日本政府が県の要求を尊重し、辺野古を見直す方針に転じた場合の対応について「基地の設置をどこにするか決めるのは日本だが、日米両政府とも、辺野古への移設は同盟の健全性にとって重要だと信じている」と述べた。

■政府と県の対立報道 米メディア

 【平安名純代・米国特約記者】米有力メディアは12日(現地時間)、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐり、沖縄県知事が埋め立て承認を取り消したものの、日本政府は計画を進めると発表したなどと報じた。

 米紙ワシントン・ポストと米主要テレビ局フォックス・ニュース(電子版)はそれぞれ東京発のAP通信の記事を使用。翁長雄志知事が13日の記者会見で「今後も辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け、全力で取り組む考えだ」と強調したのに対し、菅義偉官房長官が「非常に遺憾だ」と述べ、中谷元・防衛相も同日の記者会見で、「移設作業は一刻も早く実現する必要があると考えている」と強調し、今回の承認取り消しを受け移設作業は中断するが、一刻も早い再開に向け沖縄防衛局から国交相に審査請求と執行停止申し立てを行うと述べたことなどを報じた。

 また、地元住民は県内移設に反対しているが、米政府は「辺野古移設は同盟の健全性にとって重要だ」との姿勢を示すなど、日米両政府と県側の対立を伝えている。