ハートライフ病院(中城村、奥島憲彦院長)が、食道下部の胃に近い部分が狭くなることで食物の通過障害や嘔吐(おうと)、胸痛を生じる「食道アカラシア」の新しい治療法の先進医療施設として今月、厚生労働省から認定された。内視鏡を使って筋層を切除する「POEM治療」。認定は全国8施設あり、沖縄県内は初めて。腹腔(ふくこう)鏡や開腹手術など原因を取り除く従来の治療法と比べ、患者の身体への影響が少ないことが特徴だ。

POEM治療

 同病院は2011年9月に導入してから、これまで16例(21~96歳)の実績を重ねてきた。昭和大学横浜市北部病院で始められ、全国では600人以上の治療実績がある。

 POEMは全身麻酔した状態で口から内視鏡を入れ、食物が胃に落ちない原因である狭くなった部分の筋層を切除する治療法。食道内部を傷つけずに食物の通り道を確保するため、治療後に逆流が起こりにくい利点もあるという。

 消化器外科専門医の奥島院長は13日、院内で会見して「大きな合併症はなく患者さんの満足度は高い。身体の表面に傷をつけることなく効果がある治療が県内で受けられる」と認定の意義を語った。全額自己負担だった治療費は、一部が保険適用される。

 県内では食道アカラシアの潜在患者は50人程度といわれ、年齢に関係なく突然発症することが多い。病院によると、非常に珍しい病気で、なかなか診断がつかず治療できない人がいたり、病気の希少性が理由で狭心症や脳梗塞の後遺症、精神的な疾患と誤解されたりすることもあるという。