子どもの学びや貧困問題について考えようと、沖縄大学地域研究所と沖縄タイムス社は20日、講座「いま子どもたちが求める学びとは-子どもに寄り添う現場から考える」を同大アネックス共創館で開いた。都留文科大学教職支援センター(山梨県)の山﨑隆夫特任教授(68)らが講演し、「子どもの光る部分を見つけ、貧困でも学びの場で幸せを感じられる教育づくりが大事」と呼び掛けた。

子どもたちが求める学びについて意見を交わす登壇者=20日、那覇市・沖縄大学アネックス共創館

子どもたちが求める学びについて意見を交わす登壇者=20日、那覇市・沖縄大学アネックス共創館

 東京都の公立小学校教諭だった山﨑特任教授は、子どもと一緒に学び楽しむ指導を提案した。

 数字の「1」を教えるときはただ書かせるだけでなく、学校内にある「一つのもの」を探して発表させると、子どもの意欲が高まると説明。「詰め込む指導ではなく、一緒に考えることでドラマが生まれる」と紹介した。

 南風原町で学童クラブを運営する「南風原子どもオンリーワン」代表理事の山本隆さん(55)は「子どもが何に興味があるのかを観察しよう」と訴えた。以前、学校や学童クラブで全く話さない母子家庭の男児がいた。ある日、山本さんが農作業を始めると一緒に加わり、話すようになったという。「さまざまな体験をし、目標が達成できれば褒めることで信頼関係を築ける」と話した。

 小中学生向けの無料塾「珊瑚舎スコーレ 結塾J&S」スタッフの上原龍太朗さん(29)も講演した。

 高校受験に臨む中学3年生が「バス代が出せず、自転車を買うお金もない」との理由で、自宅近くの高校しか受験できなかった事例を紹介。

 「貧困は萎縮を生む。公共機関と連携し、学校以外でも学びができる空間をつくっていく」と語った。