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  • 南城市長選は新人の瑞慶覧氏が現職の古謝氏に65票差で競り勝った
  • オール沖縄の支援を受け古謝氏の行政運営に対する不満の受け皿に
  • 議会では古謝氏支持が15人に対し瑞慶覧氏は3人で難しいかじ取りに

 【解説】現職と新人による一騎打ちとなった南城市長選は、「市民の声を行政に反映させる」と訴えた新人の瑞慶覧長敏氏への期待が集まり、約65票差で初当選を果たした。2016年の公立保育所全廃決定時にみられた古謝氏の強引な行政運営に反発する現職批判の受け皿になった。

南城市長選:初当選した瑞慶覧長敏氏

 瑞慶覧氏は昨年12月に立候補を表明。出遅れたが、社大党など5党から推薦を受け、翁長雄志知事を支える「オール沖縄」勢力で選挙態勢を構築した。市民の要望を幅広く拾い集め、若年層向けの住宅支援や子ども医療費無料化、公共事業では地元業者が参加しやすくする入札基準の改善などを政策にまとめ上げ、全戸へのビラ配布と遊説に力を入れる“空中戦”で政策の浸透を図った。

 支持する市議は3人と少数だが地域を細かく回り、表には出ない市民の不満をすくい上げた。瑞慶覧氏に期待する女性や若者らもボランティアで運動を手伝い、無党派層や20代の若者に支持を呼び掛けた。

 新市長にとっては、市議会定数20人の内、古謝景春氏の支持する議員が15人を占めており、議会対応が課題となる。訴えてきた政策を実現するには議会の承認が必要で、公約を貫くには難しいかじ取りが迫られそうだ。古謝氏が獲得した約1万1千票は現市政へ信任票でもあり、今後市政運営の面で一定の配慮が必要となる。

 古謝氏は、昨年全廃した公立保育園問題を巡って市民と対立するなど、強引な手法には市民から根強い批判の声が上がっていた。選挙期間中には自民党幹部も続々応援に入り、市外の県議や市町村議らの支援も得たが及ばなかった。(南部報道部・知念豊)