名護市辺野古の新基地建設で、沖縄県の埋め立て承認取り消しに対する沖縄防衛局の無効審査請求と、裁決が出るまでの執行停止申し立ての文書が15日、国土交通相から県に郵送で届いた。県は受け付け印を押し、正式に受理した。国交相は執行停止への意見書を22日までに、審査請求への弁明書を11月16日までに提出するよう求めている。このため、少なくとも22日までは辺野古で移設作業の中断が続く見通しだ。

 県は意見書に加え、国の機関には行政不服審査法に基づく請求や申し立ての資格がないにもかかわらず、国交相が防衛局からの請求や申し立てを受理してもいいのか、という確認を国交省に対して行うことも検討している。

 同法は、行政処分や公権力の行使に対し、国民の権利、利益を守るために不服申し立ての道を開くことが目的。県は国の機関である防衛局が申し立てたり、国交相が同じ国の機関から申し立てを受け、審査したりすることを想定していないとの立場だ。

 また、公有水面埋立法の承認は法定受託事務であることから、防衛局に対し、地方自治法245条8の規定で代執行手続きをとることが妥当と指摘。意見書では防衛局に申し立ての資格がなく、申し立て自体が認められないと訴えるとみられる。

 申し立てが認められた場合でも、県の取り消し理由の正当性を掲げ、執行停止には至らないと主張するとみられる。

 国交相は県の意見書を受け取り次第、執行停止の必要性を判断する。執行停止となれば取り消しは効力を失い、防衛局は辺野古沿岸部での作業を再開できる。

 県は、行政事件訴訟法に基づく執行停止取り消し訴訟の提起や、国地方係争処理委員会への不服申し立てなど、さらなる対抗策を検討している。