福祉や教育団体の代表、学識経験者らでつくる沖縄県子どもの貧困対策に関する第4回検討会(会長・山入端津由沖縄国際大学教授)が16日、県庁で開かれた。県計画に盛り込むべき施策への意見をまとめる最終会合。貧困状態にありながら生活保護につながらない事例が多いとの指摘や、ひとり親世帯の支援に市町村格差があり周知不足があるとの意見が出た。山入端会長は「支援を必要とする人のため、使い勝手が良い制度を目指すよう提言に盛り込みたい」と述べた。

子どもの貧困対策に関する施策に、どういった仕組みや制度が必要か意見を出し合う構成員=16日午後、沖縄県庁

 検討会はこの日の意見を踏まえて来週にも提言書にとりまとめ、11月上旬に知事に手渡す予定。

 提言は10ページ以上になる見通しで、スクールソーシャルワーカーを全市町村に配置するなど数値目標を盛り込むよう求める方針。「教育の支援」の項目では給付型奨学金制度の創設、「生活の支援」では、経済的に厳しいひとり親世帯の県営住宅への優先入居など、具体的な改善策を列挙する。

 沖縄子ども貧困解消ネットワークの山内優子共同代表は、生活保護制度の問題として「車を手放さないと保護を受けられない制度がネックだ。車の保有を認める県独自の対策をとってほしい」と求めた。

 夜間の保育料減免や学童保育の設置を求め「夜に働く親の環境を整備すれば非行少年をつくらない政策になる」。ひとり親世帯を支援につなげるためのワンストップ窓口をつくることも訴えた。

 県労働者福祉基金協会就職・生活支援パーソナルサポートセンター南部の濱里正史相談支援員は、就労困難者の支援の在り方で「子育てと介護の負担を減らすことで、就労できる状況が生まれるという視点を持ってほしい」と指摘。零細企業が多い県内で、倒産によって子どもを含む世帯全体が生活困窮に一気に陥ることへの対応策も求めた。