【名護】学生が主体となって社会問題を考える文化をつくろうと、トークセッション「沖縄で考える自分づくりと生き方」が16日、名桜大学で開かれた。市長の稲嶺進さん、元首相の鳩山由紀夫さん、同大非常勤講師の比嘉靖さん、同大2年の小波津義嵩さんが登壇。4人の経験や社会との関わり方に、集まった学生や市民ら約250人が耳を傾けた。

学生と交流した稲嶺市長(前列左から4人目)や鳩山さん(同3人目)らトークセッションの登壇者=16日、名護市・名桜大学

 学内に、学生が主体となって社会問題を考える文化をつくろうと、10・16名桜大学学生実行委員会が主催した。

 鳩山さんは「政治家は一番やりたくない仕事だった」と切り出した。学生時代に留学すると、日本が小さい国に見え、「尊厳のある国にするために役立てることはないか。政治の世界に入らなければならないという使命感が芽生えた」という。「楽だと思う道より、これが自分の使命だという道に進んでいってほしい」と学生に語り掛けた。

 稲嶺さんは「政治の世界に足を踏み入れるという選択肢はまったくなかった」と振り返り、「始めるのに早いも遅いもない。辺野古でも国会前でもいいので出掛けてみて。何かのきっかけになり、自分づくりの大きなインパクトになる」と話した。

 小波津さんは「地域の問題に僕たちが取り組むと、日本の問題にぶつかるのが沖縄の特徴」と話した。

 「考えると発信したくなり、発信するとまた考えたくなるという、いいサイクルが生まれる。友達に考えを話したりツイッターでつぶやいたり、自由にしゃべっていいんだ。市民が発信して、市民から推し出された代表者が立候補するような仕組みでやれば日本はよくなると思う」と語った。学生からは多くの質問が上がり、会場は盛り上がった。

 比嘉さんは「討論の空間が学内に生まれている。このいい雰囲気を地域にも広げてほしい。いま、世の中にある異質を押しつぶす民主主義ではなく、異質の間で意見を交わしながら公共をつくるという新しい民主主義を沖縄が始めている。これを全国に教えてあげて」と呼び掛けた。