ホテル運営を手掛けるカトープレジャーグループのKPGホテル&リゾート(読谷村、田中正男社長兼COO)は、有望な若手に集中的に社内研修を実施して管理職に育てる独自の「マネジメントトレーニング制度」を導入している。沖縄県出身の1期生3人がこのほど、研修を修了し、管理職に登用された。研修は2年間で、清掃からフロント、マーケティングなどホテル運営に関わる部署を回り、幅広く経験を積む。管理職育成制度は外資系ホテルで導入例があるが、全国でもまだ珍しいという。(政経部・平島夏実)

KPGホテル&リゾートの田中社長兼COO(左)から修了証を受け取った1期生の(同2人目から)マッコールさん、大城さん、伊波さん=17日、沖縄市のオキナワ・グランメールリゾート

 KPGは沖縄市のオキナワ・グランメールリゾートと恩納村のカフー・リゾート・フチャク・コンドホテルを運営している。2019年には読谷村長浜に4階建て全54室の分譲型リゾートホテルをオープン予定で、運営する客室を20年までに現在の633室から千室以上に増やす。

 人材不足が表面化する中、内部の優秀な人材を管理職へ育てることでホテルの新規開業に備える狙いがある。同社の管理職は予約センターを含め60人(うち女性22人)。

 KPGは、社内の有志を対象とした月1回の勉強会「大樹会」を14年2月から実施しており、マネジメントトレーニング制度では、同会のメンバーの中でも特に期待できる人材を田中社長が選抜。県出身で後輩から慕われていることを条件にしたという。

 研修プログラムは田中社長自ら組んだ。客室清掃、フロント、レストラン、マーケティング、人事など6~7部署を3カ月ずつ2年かけて回り、仕事内容や運営体制を学ぶ。研修時間は1人4166時間に及ぶ。

 1期生は、入社4年目の大城裕明さん(26)、6年目の伊波祐人さん(29)、2年目のマッコール亜貴子さん(37)。3人は「客室清掃がいかに体力勝負かが分かった」「レストランオペレーションは団体客か個人客中心かで大きく異なることを学んだ」と振り返った。3人の管理職への昇格は、各部署のトップの評価を踏まえ総合判断した。田中社長は「ホテルをオープンしても、人材を確保できなければどうしようもない。研修を実施するだけの余裕をつくるのは大変だが、県内でも広がってほしい取り組み」と話している。