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  • 辺野古環境監視委の4委員が受注業者側から寄付や報酬を得ていた
  • 3委員は就任決定1年間で計1100万円。1委員にも関連法人から報酬
  • 環境面から国の工事を監視する立場であり、中立・公平性に疑念も

 名護市辺野古の新基地建設工事で、環境面から国に指導・助言する「環境監視等委員会」(委員長・中村由行横浜国立大学大学院教授)の3委員が、就任決定から約1年間で、建設事業の受注業者から約1100万円の寄付を受けていたことが19日、分かった。他の1委員は、受注業者と関係の深いNPO法人の理事を務め、年間200万円の報酬を受けていた。

辺野古新基地建設関連の受注業者から寄付・報酬を受けた委員

 工事に伴う環境保全策について国に指導できる立場にいる委員13人のうち4人が、国の関連事業を受注した業者などから金銭を受け取っていたことになり、委員会運営の中立・公平性をめぐり議論を呼びそうだ。

 監視委は2014年4月に事業者の沖縄防衛局が設置し、過去5回あった審議は全て非公開。発言者名を伏せた議事要旨のみが後日公表され、県が議事録の公表を求めている。

 14年3月から辺野古沿岸部のジュゴンの監視業務など9件、計18億9452万円を受注した「いであ」(共同企業体含む)は、ジュゴンの生態に詳しい京都大学教授の荒井修亮委員に「学術研究や指導」を目的に、13~14年度で計800万円を寄付。同社は取材に「2000年からご指導いただいており、委員就任と関係ない」と説明。荒井委員も「何らやましいことはなく、審議に手心も加えていない。いであを含めた共同研究の知見で委員に選出されたと思う。ただ外形的に不適切なら委員辞任も考える」と答えた。

 護岸工事など2事業で計18億円を受注する東洋建設(同)は15年6月、中村委員長に50万円を寄付。同社は監視委との関連を否定した上で「海洋工事に助言を求めるため本年度から奨学助成した」と説明した。

 サンゴ移植など2事業で計12億円を受注するエコー(同)は、サンゴ礁に詳しい東京大学大学院教授の茅根創委員に3~4年前から年50万円を寄付したが、同社は「15年前から交流しており、技術向上が目的。委員就任と一切関係ない」。ケーソン工事で141億円を受注する五洋建設(同)も、14~15年で200万円の寄付を認めた上で「詳細な回答は控える」とした。

 いであ本社内に事務所のあるNPO法人「地球環境カレッジ」理事として、年200万円の報酬を受け取る全国水産技術者協会理事長の原武史委員は「審議とは全く無関係。辺野古の海を守るため、水産研究者として言うべきことは言ってきた」と強調した。

 委員選定について、防衛局は「専門分野や地域性などで選定しており、特に利害関係について事前確認はしていない」と説明した。