「本当に怖い」「何とかして」―。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属のAH1Z攻撃ヘリが渡名喜(となき)村から帰還した24日、米軍は日本政府が求めた同型機の飛行停止要求を聞き入れず、平然と訓練を続けた。今年に入り1カ月もたたないのに、普天間所属ヘリの不時着は3回目。飛行場を抱える宜野湾市民からは、一向に改善されない現状に恐怖やいら立ちの声が上がった。

普天間飛行場を離陸する、不時着機と同型のAH1Z攻撃ヘリ=24日午後2時52分(渡辺奈々撮影)

 市神山に住む男性(65)は「米軍は私たちのことは何とも思ってない。『沖縄を守る』なんて建前だ。日本政府がもっと強く言わないと何も変わらない」と憤る。午前6時から公園で体操するのが日課だが、24日は飛行場からの排ガスの悪臭や騒音に悩まされたという。「ヘリが飛ぶとみんな不安がって上空を見るよ」と話した。

 昨年12月、CH53E大型輸送ヘリから部品が落下した市野嵩の緑ヶ丘保育園。保護者の女性(44)は「こんなに事故が続いているのに、なぜ政府はもっと強く言えないの。どうしたら私たちを助けてくれるの」といら立ちを隠さない。「こんな状況なのに、保育園の上空を飛ぶなんて怖すぎる。何とかしてほしい。命は失ったら戻ってこない」と訴えた。

 不時着したヘリが訓練を続けていることに、市普天間の女性(79)は「ほんと怖い。大きな事故になるかもしれない」と不安げな表情を浮かべた。

 飛行場周辺に住んで約30年。ヘリが飛ぶのを見るたびに、7歳で経験した沖縄戦を思い出す。父や兄は戦死し、米軍機が落とす爆弾が間近で破裂した。「若い人や本土の人には分からないかもしれないけど、胸が苦しくなる。いくら言っても米軍は聞く耳をもたない。平和に暮らせる日はいつ来るのかね」とつぶやいた。

 生まれた時からフェンス沿いに住む男性(51)は「なぜこんなに事故が相次ぐのか」とあきれた顔。「もちろん基地がなくなることを願うが、飛ぶなら整備はきちんとしてほしい」と要求した。