沖縄県がん診療連携拠点病院の琉球大学医学部付属病院(藤田次郎院長)と沖縄県歯科医師会(比嘉良喬会長)は20日、がん患者の医科歯科連携で合意した。がん患者は抗がん剤治療などで免疫が低下し、誤嚥(ごえん)性肺炎などの合併症が出ることがある。専門の研修を終えた登録歯科医がいる県歯科医師会加盟の施設で、琉大病院への入院前から退院後の口腔(こうくう)ケアを継続して管理することで副作用の防止を目指す。

がん患者歯科医療連携のイメージ

 琉大病院内では口腔外科と各診療科が連携してきたが、患者が通いやすい地域の診療所まで範囲を拡大する。登録歯科医は現在、中南部を中心に25施設にとどまっているが、県歯科医師会は研修などで人材育成を図り、医療圏ごとのネットワークを拡充する方針だ。

 琉大病院の主治医が出す口腔管理依頼書を患者が連携機関に届けると、そこの歯科医が口腔機能の評価や管理計画をつくり報告。継続して適切な管理につなげる仕組みだ。

 藤田院長は「がん患者さんの口腔ケアを良い状態にすることは治療成績に直結する。沖縄県の地域医療の向上に寄与すると確信する」と意義を語る。抗がん剤を使った場合、口の中での合併症はほぼ必ず起こり、誤嚥性肺炎の可能性も30%くらいあり得るという。

 比嘉会長は「入院する前から退院後まで連携がとれるよう全力を尽くしたい」と述べ、登録歯科医の人材育成に意欲をみせた。