オリオンビール(浦添市、嘉手苅義男社長)の海外輸出が伸びている。昨年度は輸出先に極東ロシアが加わり、12カ国・地域に拡大。輸出量は前年度比43%増の2013キロリットル、販売額は44%増の2億9444万円となった。本年度はロシア最大の都市モスクワやサンクトペテルブルクにも出荷する予定で、14年度比1・7倍の3370キロリットルの輸出を目指す。(照屋剛志)

ロシアでオリオンビールを販売する(左から)セルゲイCEO、嘉手苅社長、アレクサンダー代表=6日、ウラジオストク市のスーパー「ソトカ」

ロシア向けオリオンドラフト

オリオンビールの海外輸出量

ロシアでオリオンビールを販売する(左から)セルゲイCEO、嘉手苅社長、アレクサンダー代表=6日、ウラジオストク市のスーパー「ソトカ」 ロシア向けオリオンドラフト オリオンビールの海外輸出量

 極東ロシアへの輸出は、ウラジオストク市やユジノサハリンスク市を中心に昨年10月から開始。今年9月までの1年間で缶とビン併せて69キロリットルを出荷した。

 ウラジオストク市では、同市でスーパーや酒販店など50店舗を展開するソトカが販売を担う。同社のピチュリン・セルゲイCEOは「ソトカでは70種類のビールを取り扱っているが、オリオンビールはのどごしが良く、ロシア人に好かれる味だ」と評価。店内ではポップを張り出し、オリオンビールをPRしている。

 ロシアではアルコール類のテレビCMや新聞広告などが禁止されており、商品のデザインが売れ行きを左右するという。オリオンビールは、ロシアへの輸出業を手掛けるジェイテック(名古屋市、セベリューヒン・アレクサンダー代表)と協力して、ロシア向けのデザイン缶を製作した。

 シーサーをあしらい、「沖縄」の文字を強調。アレクサンダー代表は「シーサーで東洋らしさを演出した。ロシア人は漢字に興味を持つため、沖縄を強調した」としている。

 本年度中、人口1100万人を超えるモスクワ市、500万人のサンクトペテルブルク市への出荷にも取り組む。外販部の森山康課長は「ロシアはまだ始めたばかりで、これから課題が出てくる。大きな市場で、着実に出荷量を増やせるようにしたい」と述べた。

 今後も輸出国を増やす考えで、ペルー、ブラジルの南米地域の現地調査を実施している。嘉手苅社長は「国産ビールの品質はどの国でも評価されている。現在は3%の海外輸出の割合を将来的には3割まで高めたい」と意気込んだ。