「あ、いいね! 使って納得 県産品」をテーマに、第39回沖縄の産業まつり(主催・同実行委員会)が23~25日、那覇市の奥武山公園と県立武道館で開かれる。

 過去最多だった昨年とほぼ同じ規模の522企業・団体・個人が出展する。「総合産業展」と呼ぶにふさわしく、沖縄のあらゆる業種の最前線の成果を知ることができる。

 注目したいのは今回初めて紹介される「沖縄ものづくり海外展開活動展」である。

 廃ガラスリサイクル施設メーカーやゴルフクラブ、義肢類製造、浄水機器、ハラルなど沖縄の業者がすでに何社もアジアに展開しており、さらに拡大を視野に入れていることにびっくりするはずだ。

 背景には全日空(ANA)の「沖縄国際物流貨物ハブ」事業や海運の物流網の整備がある。那覇を拠点に、日本本土を含め約20億人に上るアジアの巨大市場が広がる。

 海外展開している業者の技術力の高さを物流網の充実が後押ししている形だ。

 身近なところでは、県民の間にすっかり定着したかりゆしウエア。今回は結婚披露宴など「ハレの日」に着る男性用かりゆしウエアを披露する。これも楽しみだ。

 会場を回ってみれば、薬草など沖縄の足元にある素材が、付加価値の高い商品に生まれ変わることを実感するに違いない。出展業者にとっても商品を実際に消費者に手にとってもらい、じかに反応が返ってくる貴重なマーケティングの機会である。

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 新たな市場開拓が最重要課題の業界もある。

 泡盛である。向こう10年間の厳しい見通しがシンクタンクから示され、衝撃を与えているからだ。

 国内の酒類市場そのものが若者のアルコール離れや健康志向もあって頭打ちである。

 泡盛の出荷量は沖縄ブームの2004年をピークに10年連続で減少している。

 15年度から10年間に出荷量は約4割減り、売上高は半減すると予測する内容である。17年に期限切れを迎える復帰特別措置の酒税軽減が撤廃されれば落ち込みはさらに大きくなるとみている。

 データの前提は消費拡大策に乗り出さない場合である。

 会場では伝統の古酒はもちろん、リキュールや香り成分を引き出す酵母を使った泡盛など市場開拓にチャレンジした新商品が出てくる。

 口に合うのかどうか、大人は味わってみるのもいいかもしれない。

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 農業は環太平洋連携協定(TPP)の大筋合意で、取り巻く環境はかつてない厳しさになることは間違いない。食品加工や流通販売まで手掛ける6次産業化に取り組み、競争力を高める必要がある。

 好調な沖縄経済は観光がけん引しているが、ものづくりに関してはまだまだだ。

 県立武道館では沖縄高専の卒業生が東京で起業し製作した歩行ロボットの試乗体験がある。高い技術力と知識を持った人材を育てるために沖縄高専をはじめとする産官学の連携がますます重要になってくる。親子連れでものづくりの楽しさを体感してほしい。