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  • 国が辺野古新基地建設業者にジュゴン保全と監視の業務を発注した
  • 受注社はジュゴン専門家に多額の寄付や報酬を払い問題化している
  • 識者は「辺野古の環境を食い物にした利権構造を疑われるのも当然」

 名護市辺野古の新基地建設事業の受注業者が「環境監視等委員会」の運営にも関わっていた問題で、沖縄防衛局が、ジュゴン保全事業の業務に、その是非を審議する監視委の運営業務を含めて同社に発注していたことが分かった。同じ業者が事業実施と監視・指導の双方に関わるのを前提にしていた格好で、別個に発注すべき二つの業務を一つの事業にまとめて発注した防衛局の姿勢が問われそうだ。

 公表資料には、事業内容として「ジュゴンの監視等業務を行う」とだけ記載。監視委の運営業務が含まれていることは分からない。平和市民連絡会の北上田毅さんが開示請求で入手した文書で明らかになった。受注業者は「いであ」(東京都)。

 一方、ジュゴン保全が議題の会合以外は「監視委の運営」として単体業務の事業で同社に発注。ジュゴンに関わる監視委運営分だけ、保全と同一の事業に含めた理由について、防衛局は「専門性が高いことから、同一業者が望ましいと考えた」などと説明している。

 同問題では「いであ」がジュゴン専門家の京大教授の荒井修亮委員に800万円を寄付、同社関係法人が同じくジュゴンに詳しい全国水産技術者協会理事長の原武史委員に年200万円の報酬を支払っていた。

 ジュゴン保全事業は両委員と同社の共同研究を基盤に策定。建設事業に監視委員や運営業者が関与していた構図に環境保護団体などは「ジュゴンを守れるわけがない」と批判している。

■倫理的におかしい

環境政策に詳しい青山貞一東京都市大学名誉教授の話 自分で試験問題を作って答え、丸付けして不合格になるわけない。ばく大な税金が、沖縄防衛局と受注業者の自作自演に費やされているようなものだ。公共事業の監視は独立した第三者に任せるべきで、倫理的におかしい。辺野古の環境を食い物にした利権構造を疑われるのも当然だ