22日のプロ野球ドラフト会議で、沖縄県関係者は“大豊作”の最多7人がプロへの夢をつかんだ。多和田真三郎投手(富士大)と上原健太投手(明治大)は西武、日本ハムからそれぞれ1位指名され、沖縄で吉報を待ちわびていた親族や友人たちも喜びに沸いた。興南高校時代に甲子園で春夏連覇を経験した大城滉二内野手(立教大)はオリックス3位、普天間高校の與那原大剛投手も巨人3位と高い評価を受け、関係者はさらなる飛躍に期待を込めた。

多和田真三郎投手が西武から1位指名され笑顔を見せる父真次さん(手前)と母もと子さん=22日午後5時20分、中城村北浜

巨人から3位指名され、在校生から胴上げで祝福される普天間高の與那原大剛投手=22日午後7時すぎ、宜野湾市の同校

3位指名を喜ぶ大城滉二内野手の父親の清二さん(右から2人目)と母親の千秋さん(同4人目)ら=22日、豊見城市長堂

多和田真三郎投手が西武から1位指名され笑顔を見せる父真次さん(手前)と母もと子さん=22日午後5時20分、中城村北浜 巨人から3位指名され、在校生から胴上げで祝福される普天間高の與那原大剛投手=22日午後7時すぎ、宜野湾市の同校 3位指名を喜ぶ大城滉二内野手の父親の清二さん(右から2人目)と母親の千秋さん(同4人目)ら=22日、豊見城市長堂

【西武1位・多和田投手】中城村初 総出で祝福

 多和田真三郎投手が西武から1位指名された瞬間、中城村北浜の実家は歓喜に包まれた。落ち着かない様子だった父真次さん(57)の顔にはやっと笑みがこぼれ、両手をたたいて大喜び。公民館で開かれた祝賀会には約400人が駆け付け、同村初のプロ選手誕生に祝杯を挙げた。

 真次さんは「非常にうれしい。息の長い選手になってほしい」、母もと子さん(56)は「多くの支えのおかげ。本当にありがとう」と周囲に感謝した。

 野球少年だった2人の兄も弟の快挙に誇らしげ。長男の真一郎さん(27)は「ファンに愛される選手になってほしい」とエール。次男の真太郎さん(25)は「僕が弟を鍛えた成果かな」とおどけた。

 中部商高時代もプロを志望したが涙をのんだ。元コーチの宮里豊さん(52)は「指名を逃した当時の悔しさが、大学で力になったと思う」と努力をたたえた。

【日ハム1位・上原投手】父エール「長く活躍を」

 うるま市の上原健太投手の実家では、父健(たけし)さん(55)と母祐子さん(53)、妹ひかりさん(18)らが、日本ハムの1位指名に喜びを爆発させた。2度抽選を外した後の「外れ外れ1位」とやきもきする展開となったが、健さんは「チームには広陵高校時代の健太の一つ先輩で、今も仲良しの有原航平投手がいる。すごい巡り合わせだ」と声を弾ませる。

 野球を始めたのは、高校教諭で野球部監督なども務めてきた健さんの影響。190センチの大型左腕として注目される息子へ「プロでは上背だけでは駄目。しっかり体をつくってフォームを固め、長く活躍できるよう頑張ってほしい」とエールを送った。

【巨人3位・與那原投手】普天間高は歓喜

 巨人3位指名を受けた與那原大剛投手(17)は普天間高校3年生。同校初の快挙に、1階に設けられた会見室前の中庭には、野球部員や在校生ら100人余が集まり、與那原投手を高く胴上げして祝福。学校中が喜びに浸った。

 校内の一室でともに吉報を待った母絹枝さん(56)は「まさか自分の子が。ほっとしたと同時にうれしい。とても幸せ」と感無量の様子。父寛勇さん(57)は「とても素直で優しい子だが、マウンドでは目つきが変わる。チームを代表する投手を目指し、頑張ってほしい」と話した。

 小6からバッテリーを組んでいた渡名喜守哉君(18)は「朝から、自分のことのように落ち着かなかった。負けん気を生かして、一つ一つ乗り越えてほしい」。野球部マネージャーだった伊佐晴香さん(18)は、「信じられない。一緒に部活できたことを誇りに思う」と興奮気味に話した。

【オリ3位・大城内野手】「頑張った結果が出た」

 オリックス3位指名の知らせをテレビ中継で確認した大城滉二内野手の父清二さん(52)、母千秋さん(43)は、ほっとした表情。清二さんは「夢が実現した。一生懸命頑張った結果が出た」と声を震わせた。

 豊見城市長堂の祖母千代さん(88)宅に、親戚らが30人が集まって指名を待った。名前が呼ばれた午後6時すぎには「やった!」の声とともに拍手がわき起こった。

 指名後、さっそく本人から千秋さんの携帯に「3位で決まったよ」と報告があった。千秋さんは「感謝の気持ちを忘れず、プロでも頑張ってほしい」と声を詰まらせた。千代さんは「滉二は優しい子。きょうは本当にうれしいね」と満面の笑みで喜んだ。