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  • 沖縄戦没者墓苑周辺の不法投棄ごみを、沖縄県が初めて回収した
  • 空き缶や弁当がらなど1068袋分、戦時のさびた拳銃や水筒も出土
  • 遺骨収集・ごみ回収を行うボランティアも「心痛めていた」と安堵

 沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の国立沖縄戦没者墓苑裏の山林や海岸沿いに大量の不法投棄ごみが長年放置されてきた問題で、沖縄県やボランティア団体の307人による回収作業が28日あり、空き缶や弁当がら、古タイヤなど1068袋分を回収した。県による回収は初。県は来年度、ごみの量を計算し対応を検討する。

国立沖縄戦没者墓苑近くに不法投棄されたごみを回収するボランティアら=28日、糸満市摩文仁

ごみ回収で見つかった、さびた銃や水筒など

国立沖縄戦没者墓苑近くに不法投棄されたごみを回収するボランティアら=28日、糸満市摩文仁

国立沖縄戦没者墓苑近くに不法投棄されたごみを回収するボランティアら=28日、糸満市摩文仁 ごみ回収で見つかった、さびた銃や水筒など 国立沖縄戦没者墓苑近くに不法投棄されたごみを回収するボランティアら=28日、糸満市摩文仁

 摩文仁の不法投棄は1960年代後半には始まっていたとみられ、周辺数キロの7カ所で確認されている。「ごみの下に戦没者が眠っている可能性がある」として遺骨収集ボランティアらが回収に取り組んできた。

 ボランティアらは県や糸満市に協力を求めてきたが、撤去責任のある投棄者の特定や重機を使った作業が難しいことなどから、本格的な撤去作業に至らなかった。

 作業は戦没者墓苑南方と沖縄師範健児之塔の2カ所で実施。墓苑周辺では10メートルほどの崖下に降り、土の中に埋まったごみをスコップで掘り出した。沖縄戦で使われたとみられる、さびた拳銃や水筒、飯ごうのふたのような物も出土した。健児之塔では空き瓶が目立ったという。

 同所で74年から遺骨収集、2006年からごみ回収に取り組む金光教那覇教会の林雅信さん(78)は「霊域、聖地にごみがあってはならず心を痛めていた。今後も続けたい」とあいさつした。県や市に協力を要請してきた東京都の金代有弘さん(74)は「遺骨収集もしやすくなる」と話した。