沖縄県糸満市のひめゆり平和祈念資料館で企画展「戦争体験を未来につなぐ」がこのほど始まり、海外の平和博物館の展示手法について紹介するギャラリートークが28日、同館で行われた。現地視察した仲田晃子説明員と古賀徳子学芸員は「私たちが何を伝えたいか、どう伝えたら良いか、来館者はどう受け止めるのかを考えないといけないと感じた」と話した。

海外の平和博物館で学んだことを報告する、ひめゆり平和祈念資料館の(左から)仲田晃子説明員と古賀徳子学芸員=28日、糸満市の同館

 元ひめゆり学徒の証言員は平均年齢90歳となり、沖縄戦の教訓をどう伝えるかが課題となっている。同館では昨年4月、職員4人がオランダ、イギリス、韓国の平和博物館4館を訪問。現地で学んだ成果をじかに紹介しようと開かれた。

 「従軍慰安婦」の歴史を扱う韓国の「戦争と女性の人権博物館」は天井の低い部屋の奥に映像を流し、ござと靴を置くなど抽象的な表現で心に訴えていたと報告。オランダの「アンネ・フランク・ハウス」では、家族に戦争体験者がおらず予備知識のない来場者に対応する展示方法を議論していたと説明した。

 海外やひめゆりの取り組みをパネルで紹介する企画展は3月31日まで。仲田さんは「戦争体験の継承について悩む人と情報共有する場にしたい」と来場を呼び掛けた。入館料は大人310円、高校生210円など。問い合わせは同館、電話098(997)2100。