2018年(平成30年) 4月22日

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「大吾、勝負の一年」 具志堅会長期待の凱旋試合【沖縄で世界戦・悲願の初勝利へ 1】

 世界ボクシング評議会(WBC)フライ級王者の比嘉大吾(22)=14戦14勝14KO、浦添市出身、宮古工業高出、白井・具志堅スポーツ=が2月4日、那覇市の県立武道館で2度目の防衛と15連続KOの日本タイ記録をかけて初の凱旋(がいせん)試合に挑む。

挑戦者のフエンテスを視察する具志堅用高会長(右)と野木丈司トレーナー=東京・帝拳ジム(小笠原大介東京通信員撮影)

12ラウンドにフローレスの猛攻を受け、具志堅はリングに棒立ち、ついにタオルが入った瞬間=1981年3月8日、具志川市総合体育館

挑戦者のフエンテスを視察する具志堅用高会長(右)と野木丈司トレーナー=東京・帝拳ジム(小笠原大介東京通信員撮影) 12ラウンドにフローレスの猛攻を受け、具志堅はリングに棒立ち、ついにタオルが入った瞬間=1981年3月8日、具志川市総合体育館

 県内でのプロボクシング世界戦は今回が4度目。元世界ボクシング協会(WBA)ジュニアフライ級王者の具志堅用高会長(62)は1981年、具志川市総合体育館で14度目の防衛戦に臨み王座を失った。

 過去にはWBCジュニアフライ級の島袋武信氏やWBAフェザー級のフリッパー上原氏も共に敗れており、地元での世界戦勝利は県勢の悲願だ。

 具志堅会長は、比嘉が勝利すれば米国での試合開催も視野に入れる。「大吾は上に行くため勝負の一年。沖縄の試合は全てのスタートになる」と言葉に力を込める。

 比嘉の防衛戦を前に、具志堅会長や島袋、上原氏ら世界戦経験者が若き王者にエールを送る。

比嘉は歴史塗り替える 地元リング、師弟で臨む

 比嘉大吾が昨年5月に世界王座奪取に成功して以降、沖縄での防衛戦を熱望してきた具志堅用高会長。実現までには紆余(うよ)曲折があった。「比嘉は今年、ボクシングの歴史をいくつか塗り替えるはず。そのスタートを沖縄で切れるのは大きい」と師弟で臨む故郷のリングに期待を膨らませる。

 試合前には昨年11月に他界した師匠の金城眞吉氏をしのび、追悼の10カウントが予定されるなど、金城氏の孫弟子となる比嘉と共に挑む亡き師への弔いの一戦でもある。

 具志堅会長はこの数カ月、取材対応や芸能活動の間を縫って、東京と沖縄の往復を続けた。「最終打ち合わせも終わった。いろいろあるけど、どうにかね」と少し安堵(あんど)の表情を浮かべる。

 当初は、昨年大みそかに世界ボクシング協会(WBA)フライ級王者の井岡一翔(井岡)との統一戦実現を優先し、沖縄凱旋(がいせん)は「3度目の防衛戦、夏ぐらいに」という計画だった。しかし、11月に井岡が同級王座を返上(のちに引退)。

 急きょ、2月に沖縄での防衛戦に切り替え、関係各所を奔走した結果、たまたまイベントの空きが出た那覇市の県立武道館を押さえることができた。「本人は大みそかにやりたかったと思うけど、運が良かったよ」

 1981年3月、WBAジュニアフライ級王者として迎えた14度目の防衛戦。初の故郷凱旋となったうるま市(具志川市総合体育館)のリングで王座を失った。

 「地元という事でどこか気が抜ける所がある。コンディションをつくるのが難しい。でも大吾なら僕らの悔しさを晴らしてくれるはず」

 比嘉の防衛戦に合わせて、リングを彩る音響機器や映像装置を船で運ぶなど、世界戦ならではの大掛かりな準備が進む。「地元からエイサー太鼓持ち込みの希望が出てさ。ゴングが聞こえなくなっちゃうよ。気持ちは分かるけどね」と笑う。

 生前に金城氏からもらった「世界は取るのも難しいけど、守るのはもっと難しい。勝負はこれからだよ」という言葉を忘れることはない。

 「大吾は上に行くため勝負の一年。年4試合のうち米国での試合も視野に入れている。その意味でも沖縄の試合は全てのスタートになる」と言葉に力を込めた。(小笠原大介東京通信員)

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