加賀恭一郎の最大の謎が明らかに!

「祈りの幕が下りる時」

 アパートの一室で起きた女性の殺人事件をきっかけに、容疑者として浮かんだ有名な女性演出家。彼女の数奇な運命のもつれた糸をほどいていくうち、なんと恭一郎はこの事件の端々に母親の存在を感じ驚愕(きょうがく)する。

 東野圭吾原作の「新参者」シリーズは、事件の裏に潜む人の心の闇や謎を解き明かしていくという、ミステリーにヒューマン要素が加わり見ごたえのある一話完結のドラマになっていた。そのシリーズの完結編だが、今まで謎のままだった加賀の母親の失踪の理由が明かされていき、本作スタートでも十分楽しめる。

 一刀両断、白か黒かでは裁ききれないのが人の心というえたいのしれないもの。そのひだに潜むずるさや優しさが、苦くもいとおしい。(スターシアターズ・榮慶子)

 ◇シネマQとライカムで上映中。