沖縄県国頭村や伊江島、下地島の海底洞窟で、新種のクモヒトデ類2種が発見された。3地域で見つかった新種は和名「ドウクツモザイククモヒトデ」、国頭村宜名真の海底鍾乳洞で見つかった新種は発見地にちなみ和名「クニガミクモヒトデ」と命名された。県立芸術大学の藤田喜久准教授(44)と東京大学大学院の岡西政典特任助教(34)の共同研究で、1月31日付の学術雑誌「ズータクサ(Zootaxa)」に発表された。

クニガミクモヒトデ

ドウクツモザイククモヒトデ

藤田喜久准教授

クニガミクモヒトデ ドウクツモザイククモヒトデ 藤田喜久准教授

 「ドウクツモザイククモヒトデ」は、盤(体中央の五角形の部分)の直径が5ミリ、腕の長さが46ミリ程度の小型種。発見・採集された海底洞窟は、いずれも洞窟内の淡水の影響を受けて塩分が低い状態にある「アンキアライン海底洞窟」と呼ばれる特殊環境で、このような環境で発見されたクモヒトデ類は、インド―太平洋域では初めてで、世界では2例目。

 「クニガミクモヒトデ」は、盤(体中央の丸い部分)の直径が6ミリ、腕の長さは17ミリ程度の小型種。盤や腕を構成する骨格(骨片)の形態に特徴がある。

 藤田准教授らのチームは2016年から本島や県内各離島で調査し、研究。今回の発見について藤田准教授は「進化的にも重要な意味がある」と強調。「琉球列島の海底洞窟性動物の高い種の多様性を示す一例だが、他にも海綿動物や甲殻類などの多数の新種や希少種が見つかっており、順次研究を進める」と話した。