「市民の暮らし向きの向上」が最大争点とした渡具知武豊氏が新たな名護市長に選ばれた。学校給食費、保育料、学校教材費の無償化など踏み込んだ子育て支援策を掲げるが、政策実現には予算の裏づけが必要となる。財源の確保に向けた手腕が問われる。

 渡具知氏によると、子育て支援策の実現にかかる予算は約10億円。中でも一丁目一番地とする学校給食費の無償化には約3億円の財源を見込む。

 浦添市の松本哲治市長は小中学校の給食費無償化を掲げ初当選したが、2期目の現在も一部補助にとどまっている。宜野湾市の佐喜真淳市長も同様に給食費無償化を掲げたが一部補助止まりとなっている。県内で完全無償化を実施している市はまだ一つもなく、実現へのハードルの高さがうかがえる。

 名護湾のロングビーチリゾート整備も政府からの補助金や行政の力だけでは実現は困難だ。民間企業のアイデアや活力を取り入れなければ絵に描いた餅となりかねない。

 辺野古新基地建設の断念を求める市民の声も強くある。政府と協調しつつも、そうした市民の声に向き合う必要もある。(北部報道部・城間陽介)