【名護】米軍キャンプ・シュワブ前に警視庁機動隊が投入された4日。新基地建設に反対する市民と機動隊の衝突は激化し、反発はさらに強まった。怒りの矛先は強硬姿勢の政府にとどまらず、戦後70年たってなお抗議行動に明け暮れる沖縄を知らない「ヤマト」にも向かい始めた。市民は目の前の警視庁機動隊に積年の怒りをぶつけるように声を張り上げた。「ここは沖縄だ」

テント前でもみ合う警察官と市民ら=4日午前9時5分、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ前

 東の空が白んだ同日午前6時20分、ヘッドライトをつけた警視庁機動隊の大型バス5台がシュワブ前に現れた。集まっていた市民からは「帰れ」「沖縄をいじめに来たのか」と怒声が飛んだ。

 ゲート前が一変したのは午前7時前。市民約150人が工事車両の進入を阻止しようとゲート前に結集すると、それを上回る機動隊約200人がシュワブ内から出動。色とりどりの市民を紺色一色の機動隊が取り囲み強制排除にかかった。

 動員で表面化したのは市民の本土への感情だった。歩道沿いに横一列に並んだ警視庁機動隊に市民は「沖縄の歴史を勉強してから来い」「県民をなめるなよ」。60代男性は「彼らに言っても仕方ないと分かっているが、感情を抑えることができない。権力で抑え込もうとするやり方が許せない」と思いをぶつけた。

 数で上回る機動隊は、両隣と腕や足を絡ませて必死に座り込む市民を次々と地面からはがし、10分ほどで強制排除した。

 市民と機動隊の衝突は午前7時前から約3時間、断続的に起きた。県警機動隊員の対応が手荒になると、市民から「警視庁から応援が来ているからって緊張するな」とげきが飛んだ。

 沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は「やればやるほど反発が強まるだけだ」とけん制。山城博治議長は「もう単なる反対運動ではない。沖縄とヤマト政府の全面対決だ。県民は勇気と自信を持って結集して」と呼び掛けた。