翁長雄志知事は6日、県庁で記者会見し、名護市辺野古の埋め立て承認取り消しをめぐり政府の見解を問う公開質問状を石井啓一国土交通相に発送したと発表した。併せて、承認取り消しを無効化する代執行手続きで、国交相の是正勧告を拒否する回答の文書も発送した。菅義偉官房長官は6日の会見で「法令に基づき淡々と行う」と述べた。国交相は早ければ週明けにも、勧告の次の段階となる是正指示を出す見通し。

国交相への公開質問状送付について会見する翁長雄志知事=6日午前、沖縄県庁

知事会見の骨子

国交相への公開質問状送付について会見する翁長雄志知事=6日午前、沖縄県庁 知事会見の骨子

 翁長知事は会見で、「埋め立て承認の取り消しは適法で勧告に従うことはできない」と主張。是正指示を受けても応じない方針を示した。法律を都合良く解釈する政府の姿勢に「通り一遍の言葉ではなく国民、県民に明確に説明責任を果たすべきだ」と、質問状の意図を説明した。

 公開質問状は、沖縄防衛局を「私人」と同様に位置付けて行政不服審査法に基づく執行停止を決めた一方、地方自治法に基づく代執行では「国の機関」と扱っている国交相の対応を「都合に応じて自らの立場を使い分けるもので、強く非難されるべきだ」と指摘。防衛局を「私人」と捉える理由など、5項目について13日までに回答を求めている。国交相が質問状に回答するかは不透明だが、回答を得た場合、翁長知事は「当然オープンにしたい」と内容を公開し、必要に応じて質問のやりとりを続ける考えを示した。

 翁長知事が期限内に是正指示に従わない場合、国交相は高等裁判所に翁長知事を提訴することができ、早ければ年内に提訴まで進む可能性がある。提訴から15日以内に第1回口頭弁論が開かれるが、翁長知事は自ら意見陳述に立つかについては「辺野古に基地を造らせないため、ありとあらゆる手段を講じていきたい」と述べるにとどめ、明言を避けた。