思わずうなずいた。「義理チョコをやめよう」。こんなキャッチコピーを掲げた新聞広告が反響を呼んでいる。大手チョコレートメーカーが広告主ともあって話題に

▼広告のメッセージは、義理チョコで気もお金も使い、準備も大変などの理由でバレンタインデーが嫌いという女性がいる。そんな義理チョコはなくてもいい-。気持ちを伝える喜びを楽しんでほしい、というもの

▼女性向け経済誌が昨年、ネット上で実施した読者アンケートでは「日ごろの感謝を伝える機会」「人間関係の潤滑油」と義理チョコに積極的な意見から、「煩わしい」「女性1人の職場でつらい」「有休をとる」など多様な意見が寄せられた

▼日本ではチョコレート会社がセールを始めたのがきっかけとされる。いわば商法、イベント。気持ちを伝える手法はさまざまだが、やはり「儀礼」化するのは面白くない

▼広告は女性だけに向けたものではなく、企業のトップに「義理チョコ、無理しなくてもいいよ」と言ってあげてと促す。本当に伝えたい心からの感情を尊重する

▼感謝でも愛でも思いを率直に伝えるのは簡単なことではない。もうすぐバレンタインデー。日ごろのコミュニケーションや人間関係を振り返りつつ、チョコなしで伝えたい気持ちの表し方を考える機会にするのもいいかもしれない。(赤嶺由紀子)