【東京】石井啓一国土交通相は9日、名護市辺野古への新基地建設をめぐり、辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事に対し、取り消し処分を撤回するよう地方自治法に基づき是正指示を出した。国交省は同日、書面を県へ送付、10日に到着する見込み。国交省は文書到達の翌日から3日以内に撤回するよう求めており、13日が期限となる。

翁長雄志知事

 翁長氏は6日、撤回を求める是正勧告を「埋め立て承認の取り消しは適法だ」と拒否しており、9日、是正指示に対しても「前回話した通りの認識だ」と記者団に述べ、応じない考えを示した。

 石井氏は翁長氏が指示に従わない場合、国の判断で取り消しを撤回し、埋め立てができる「代執行」に向けて、早ければ来週にも高等裁判所へ提訴する方針だ。

 翁長氏の埋め立て承認取り消しを受け、政府は10月27日の閣議で代執行手続きに入ることを決定。石井氏は翌28日に「外交、防衛上の重大な損害が生じる」として取り消しの撤回を勧告する文書を送付したが翁長氏は11月6日に拒否した。

 一方、石井氏は代執行手続きとは別に、翁長氏による承認取り消しの効力を停止した。県はこれを不服として第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出ており、申し出が却下された場合や主張が認められなかった場合は、県も高裁へ提訴する構えだ。

 一方、防衛局が執行停止と代執行の手続きで「国の機関」と「私人」を使い分けていることへの見解などを問う、県からの公開質問状への回答について、国交省は「現段階で未定」としている。