【沖縄】米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の倉庫群とキャンプ瑞慶覧のスクールバス関連施設を嘉手納弾薬庫知花地区(沖縄市)に移転する計画で、沖縄防衛局が移転予定地の黙認耕作者らに、来年11月末までに立ち退くよう勧告する文書を6日付で出したことが9日、分かった。防衛局は昨年1月の土地利用の調査時に口頭で立ち退きを伝えていたが、正式に要求するのは初めて。

工作物を撤去し、土地の利用中止を求める掲示物と関連文書を同封した封書=9日、嘉手納弾薬庫知花地区

 立ち退きの対象は、予定地域内で土地を利用する少なくとも62人。文書は、住所が分かる利用者には自宅に郵送、不明な利用者には耕作地の工作物に看板や封書として張られている。

 文書は計6通。内容は、立ち退き期限までに土地の使用を中止し、物件等の撤去を求める「通知」や、移転予定地に土地が入っていることを示す地図のほか、期限以降も所有物を残す場合は「全ての権利を放棄し、いかなる処分をされても一切の主張を行わないこと」を求める同意書も同封。来年3月末までの提出を求めている。

 8年前から子牛を肥育する男性(78)は「年金は月3万円しかなく子牛を売って生活している。立ち退きになるとかなり厳しくなる」と困惑。通知に「反対しても出されるだろう。仕方がない。先が見えないので、皆でどうするか相談したい」と話す。

 10年前からフリーマーケットのため土地を利用する男性(68)は「他の仕事を探すしかない」と嘆息した。

 移設予定地域内の利用面積は約18ヘクタール。105区画が耕作や畜産、資材置き場などで利用されている。日米両政府は2025年度以降に倉庫群を、24年度以降にスクールバス関連施設を移転する計画だ。