沖縄県農林水産部は、1986年に国内では根絶したかんきつ類の病害虫「ミカンコミバエ」への注意を呼び掛けている。今年9~11月、鹿児島県奄美大島で、わなにかかった大量のミカンコミバエや果実に寄生した幼虫などが見つかったため。同部は「冬場の北風に乗って沖縄に飛来する可能性もある」として、農家や関係団体などに対し異常を確認した場合の連絡を促している。

「ミカンコミバエ」の成虫(沖縄県病害虫防除技術センター提供)

 ミカンコミバエは体長7ミリほどの小バエ。シークヮーサーやタンカンなどのかんきつ類のほかマンゴーやパッションフルーツなどの果実、トマトなどの野菜に産卵。幼虫が実に寄生すると腐れてしまう。

 農水省によると9月1日~11月2日の約2カ月間、奄美大島でわなにかかったハエ計570匹が確認された。果実計57個からは幼虫も見つかり、まん延の恐れもあるとして対象農作物の移動禁止が決まっている。

 県営農支援課によると29年前の根絶以降、沖縄でも幼虫の寄生が数回確認されているが、発見場所で防除され、まん延には至っていない。

 県は12日、奄美に近い本島北部地区で、市町村職員らを対象に防除対策会議を開き、農家などへの注意を促す。問い合わせは県営農支援課、電話098(866)2280。