名護市辺野古の埋め立て承認取り消し処分の取り消しを求める石井啓一国土交通相からの是正指示に対し、翁長雄志知事は11日、沖縄県庁で記者会見し、指示に従わず拒否すると発表した。同日、国交相宛てに「取り消す考えはない」と回答文書を発送。国交相は早ければ16日にも代執行訴訟を高等裁判所に提起する。翁長氏は法廷での口頭弁論について「そういった場所が与えられれば、全力を挙げてやっていきたい」と出廷する姿勢を示した。沖縄防衛局は12日にも辺野古沖で約4カ月ぶりに掘削を再開するとみられる。

指示拒否の翁長知事会見骨子

記者会見する翁長知事=11日午後、沖縄県庁

指示拒否の翁長知事会見骨子 記者会見する翁長知事=11日午後、沖縄県庁

 記者会見で翁長氏は、政府が承認取り消しに対する審査請求、執行停止や代執行の手続きを進めていることに「(代執行は)国の地方公共団体への関与の方法として最も厳しいもの。一連の対応は極めて不当で誠に遺憾」と批判。承認取り消しは「適法で正当」と強調した。

 13日を期限に県が国交相に送った公開質問状について「説明は県民への礼儀でもある。県民や国民の理解が進むよう説明する必要性があるのではないか」と、法律の解釈や認識を明確にするべきだと指摘した。

 県として「(承認に瑕疵(かし)があったという)価値観、正当性は変わっていない。基地の在り方、環境保全のずさんさ、沖縄県の置かれている位置を伝え、多くの県民や国民の理解を得ていきたい」と法廷闘争でも県の主張を訴えていく考えを示した。

 国交相は指示拒否を受けて、県知事に代わって承認取り消し処分を取り消す代執行手続きを求め高等裁判所に提訴できる。15日以内に口頭弁論が設定される。要求が認められれば翁長知事が自ら出廷して意見陳述することになる。

 辺野古の海上では11日、スパット台船1基が長島近くに設置され、作業員がやぐらから海面にネットを垂らしたり、周囲をオイルフェンスとフロートで囲んだりするなど掘削に向けた準備を進めた。