社説

社説[オスプレイ部品落下]普天間の運用停止急げ

2018年2月10日 08:37

 米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが部品落下事故を起こした。

 米軍ヘリやオスプレイによる事故の発生頻度は、「またか」というレベルをとうに超えている。人身事故の発生を未然に防ぐためには、最低限、次のことを海兵隊に実行させることが必要だ。

 すべての航空機の飛行を全面的に停止し、機体を総点検すること、管理体制や整備体制など組織上の問題についても全面的に洗い直すこと。

 その結果を県に報告するとともに、住宅地上空の飛行禁止を徹底し、飛行訓練の県外・国外移転に直ちに着手すること、である。

 9日午前9時ごろ、うるま市・伊計島の大泊ビーチで、ぷかぷか浅瀬に浮いている漂着物を清掃していた男性が見つけた。

 沖縄防衛局が在沖米海兵隊に確認したところ、オスプレイの右側エンジンにある空気取り入れ口の部品、との回答があった。部品は縦約70センチ、横約100センチで、重さは約13キロ。飛行中に海上に落下し、漂着したとみられる。

 幸い船舶への被害はなかったが、伊計島周辺はヘリやオスプレイの飛行ルートになっており、事故発生の懸念は消えない。

 実際、昨年1月20日、AH1攻撃ヘリが農道に不時着、今年1月6日にはUH1多用途ヘリが海岸に不時着したばかりである。

 伊計自治会は1月21日、抗議集会を開き、飛行ルートの変更などを決議したが、もはや通り一遍の申し入れだけでは不十分である。

■    ■

 なぜ、重さ13キロもある大きな部品がオスプレイから落下したのか。普天間第二小の校庭にCH53ヘリの窓(重さ約7・7キロ)が落下したのは昨年12月13日のことである。

 落ちてはならないものがなぜ、こうも立て続けに落ちるのか。

 小野寺五典防衛相によると、8日に発生した事故であるにもかかわらず、米軍からは何の報告もなく、日本側の問い合わせによって明らかになったという。

 落下した部品は、飛行から戻って機体を点検すれば、落下したかどうかがすぐに分かる代物だ。8日の時点で部品落下を認識していたとすれば、なぜ報告が遅れたのか。

 重大事故を含む事故やトラブルが頻繁に繰り返されるのは、航空機の運用に関し、予算や人員、訓練頻度、機体老朽化などの面で深刻な問題を抱えているからではないのか。

■    ■

 相次ぐ不時着について米海兵隊のネラー総司令官は、事故を未然に防ぐための予防的着陸であり、「素直に言って良かった」と語った。

 戦後、世界各地で戦争を繰り返してきた国の、これが「軍隊の論理」である。

 政府がこれまでの「属国的対応」を改め、主権国家として米軍に強く当たらなければ事故を防ぐことはできない。 県議会は1日、「政府が約束した2019年2月末日を待たず、直ちに普天間の運用を停止」することを全会一致で決議した。その実現に向けて具体的に動き出す時だ。

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