【名護】名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は12日午後、ボーリング調査の掘削作業を再開した。埋め立て予定海域の地盤強度などを調べている。防衛局によると6月30日以来、約4カ月半ぶり。埋め立て承認取り消しの違法性をめぐる県と国の法廷闘争が避けられない情勢で、翁長雄志知事は司法判断が出るまで作業を中断するよう求めている。知事の声が届かず、本格的な海上作業が始まったことに県内の反発は一段と強まっている。

スパット台船から海に掘削棒を下ろし再開されたボーリング調査=12日午後2時25分、名護市辺野古沖

 12日午後2時25分、大浦湾の長島付近に停泊するスパット台船1隻から掘削棒が海面に下りていくのが確認された。防衛局は10日からスパット台船2隻を現場海域に運び入れ、海底に固定するなど準備を進めてきた。残り1隻は13日にも掘削を始める。

 ボーリング調査は全24地点のうち、深場5地点での掘削を残している。そのほか、埋め立て予定区域の地層を把握するための音波調査を実施している。

 翁長知事は10月13日に埋め立て承認を取り消した。ボーリング調査の法的根拠を失い、中断を余儀なくされていた防衛局は同14日に公有水面埋立法を所管する石井啓一国土交通相に取り消し無効の審査を請求し、裁決が出るまでの効力停止を申し立てた。

 石井国交相は工事が止まれば普天間飛行場の危険性除去が遅れるという防衛局の主張を認め、同27日に効力停止を決定。防衛局は同29日、埋め立て工事と海上でのボーリング調査に向けた作業を再開した。

 ボーリング調査は昨年8月に開始。台風や選挙の影響で中断を繰り返し、履行期限を4度延長した。6月30日に中断後、スパット台船は羽地内海に避難。8月10日から1カ月間の集中協議や承認取り消しの期間を挟み、約4カ月半ぶりに掘削を再開した。