【ウトゥ・カカジ通信員】戦後70年続く沖縄の米軍基地の状況を描いた長編ドキュメンタリー映画・最新作「うりずんの雨=Afterburn(英語題)」の上映会が18日から2日間にわたり、米首都の3カ所で上映される。同時期にワシントン入りする島ぐるみの会議訪米団からも数人が参加する。

映画「うりずんの雨」、英語題「Afterburn」のワンシーンより

 アメリカ人映画監督ジャン・ユンカーマンさん(日本在住)は「沖縄を『戦利品』としての運命から解放する責任を負っているのは沖縄の人々ではなく、アメリカの市民、そして日本の市民です。その責任をどう負っていくのか問われているのは私たち」と問い掛ける。

 映画は戦後から現代までの4部「沖縄戦」「占領」「凌辱」「明日へ」で構成。

 沖縄で映画を見た年配のウチナーンチュの男性からは「見ていて怒りが腹にたまってきた」という感想を受けた。ユンカーマンさんは「基地の歴史が包括的に分かりやすくまとめられているとの評価を受けていると思う」と沖縄での上映会の印象を話す。

 「今回のツアーが少しでも多くの米国市民にこの映画を見てもらうための最初のステップ。基地を押し付けられるという宿命を沖縄に負わせている最終責任者は米政府。ワシントンでの皮切り上映は適切だと思う」と言う。

 米首都上映のきっかけになったのは、沖縄を支援するネットワーク仲間のピーターカズニック氏とデイヴィッド・ヴァイン氏の協力の申し出。両氏が教壇に立つアメリカン大学で映写会が実現することが決まり、これを聞きつけたベテランズ・フォー・ピース(VFP元軍人による平和活動団体)とジョージワシントン大学の共催でもう二つの上映会が決まった。

 共催団体で、ベテランズフォーピース琉球沖縄支部設立委員会のピート・ドクターさん(沖縄系アメリカ人2世、ハワイ在)は「沖縄が不法的に植民地にされた独立国であったことや第2次大戦で多くの一般市民の命を失った歴史、自己保存と自己決定権のために長い間、平和的に抵抗し続けてきたことを知る人はまだまだ少ない」と話す。

 また「第2次大戦後、沖縄の基地の永久化が進む中、長年の沖縄人の軍事主義に対する民衆の根強い抵抗を理解するための歴史的な前後関係と多様な視点を提供してくれるだろう」と話している。

 これをきっかけに今回の渡米でボストンやニューヨーク、サンフランシスコやロサンゼルスなど、約10の上映が企画されているという。

 上映会は18日午前11時30分、アメリカン大学主催、同日午後6~9時、ジョージワシントン大学。19日午後6~9時、バスボーイズ&ポエッツカフェ、ブルックランドで。