虐待を受けるなど、安心して生活できる場所を失った子どもの一時避難先として、来春開設予定の「子どもシェルター」のボランティア研修が15日、那覇市の沖縄弁護士会館で始まった。「基礎講座」として、専門家3人が開設の意義などを語り、児童福祉関係者ら約70人が聴き入った。同会弁護士らが中心の任意団体「子どもシェルターおきなわ」の主催。

研修会で子どもシェルターの必要性を説明する横江弁護士=15日午後、那覇市・沖縄弁護士会館

 団体理事長で弁護士の横江崇さん(38)=那覇市=は正職員3人とボランティアで、定員5、6人のシェルター開設を目指すと説明。最初は主に中学卒業から20歳未満の女子を対象に、入所後は2カ月間をめどに支援する計画だとした。

 沖大名誉教授の加藤彰彦さん(73)=横浜市=は県内の貧困は全国最悪レベルで、非行少年の再犯率も全国的に高いと説明。「親世代の経済的余裕がなくなり、生活のストレスが子どもに向けられるケースが多い」と貧困と少年非行の関係を指摘し、「子どもが貧困や親の虐待に悩む場合、自分の意思で避難できるシェルターのような施設が必要だ」と強調した。

 社会福祉士の海野高志さん(36)=浦添市=は「避難する子どもを24時間体制で支援する必要があり、スタッフの充実が欠かせない。正職員3人では足りない」と訴えた。

 会場からは「支援期間のめどは、なぜ2カ月か」「地域の民生委員や保護司との連携が必要だ」などの質問が飛び交った。

 「子どもシェルターおきなわ」は年内に4回の講座を予定しており、引き続き受講生を募集している。

 次回は12月1日午後7時、同会館で「思春期にある子どもの心理」を開く。講師は琉大病院の精神科医島袋盛洋さん。受講料は千円、問い合わせは電話098(836)6363。