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  • クレサラ被害をなくす会が違法金利業者ら28業者を県警に告発
  • 貸付額20%で「共済」に加入させ、貸付金利と合わせ返済を求める
  • 共済は県内業者が考案。同会は撲滅につなげる考え

 「共済」を名乗る業者への入会を条件に、違法な高金利で貸し付けを行う手口が沖縄県内で横行していることから、司法書士や弁護士らでつくる「沖縄クレサラ・貧困被害をなくす会」は16日、貸金19業者と「共済」9業者について、出資法違反容疑で県警に告発状を提出した。

共済金問題一斉告発の意義を説明する沖縄クレサラ・貧困被害をなくす会の安里長従司法書士(右)ら=16日、県庁記者クラブ

 県庁で同日、会見した同会の上原修司法書士は「一斉告発で違法な貸金業者と自称共済業者を県内からすべて撲滅したい」と意義を述べた。

 今回の一斉告発に協力した被害者は県内在住の115人で、貸付額は数千万円に上る。同会は被害者が家族などに借り入れを隠しているケースや、過去に摘発された貸金業者の顧客が千人いたことなどから「氷山の一角」とみている。県警は「提出書類の内容を精査した上で対応を検討する」としている。

 同会が違法とするのは、貸金業者が貸し付けを行う事実上の条件として、顧客に「共済」業者への加入金として貸付額の20%を口座に振り込ませるなどし、利息返済を求める手口。共済加入金と貸付金利を合わせたのが実質金利となり、出資法違反の高金利になると指摘する。

 共済金問題では、5月の北中城村の「ファミリー共済」、那覇市の貸金業者の逮捕を皮切りに同共済と共謀した貸金業者の摘発が相次ぎ、一部業者に有罪判決が出された。

■「共済」の手口 沖縄特有

 沖縄クレサラ・貧困被害をなくす会が一斉告発した貸金19業者のうち、3業者は県登録業者で現在も違法貸し付けを行っているとされ、「共済システム」の撲滅には至っていないのが現状だ。同会によると、県外で同様の手口はほとんど確認されておらず、「県内の貸金業者が考案し、被害が拡散した。沖縄特有の手口だ」とみる。

 被害に遭った借り主は、生活困窮者や多重債務者が多いのが特徴。5万~10万円程度から始まり、何度も同様の違法な条件で借り換えさせて利益を得る手口。300%近い年利を取られるケースもある。被害者の40代男性は「この条件が当たり前と思った。共済の保証があるなら安心だと思った」と、被害に遭っている認識はなかったという。

 告発された「共済」は5月に摘発された「ファミリー共済」を含め計9業者に上った。中には事務所の住所が県外の業者もあり、同会は「県警への一斉告発を通じて共済金問題の実態解明、撲滅につなげたい」と話している。