【東京】政府は17日、財政悪化が著しい沖縄県内の市町村が運営する国民健康保険(国保)の財政支援を強化する方針を決めた。

 政府は県内の赤字状況を考慮して2014年度に「特別調整交付金」として72億円を交付したが、本年度からさらに約8億円を増額する。来年度以降も継続される方針。

 同日午前に塩崎恭久厚労相と菅義偉官房長官、島尻安伊子沖縄担当相による関係閣僚会議で協議し、決定した。

 新たな支援策は、多額の保険料収入が見込めず、ほかの青年世代に比べて医療費の高い未就学児が県内に多い特殊事情を考慮した。

 県内では沖縄戦の影響で前期高齢者(65~74歳)の加入者の割合が低い。2008年度の医療改革制度で前期高齢者の財政調整制度が導入されて以降、国保財政が悪化。県国保団体連合会などによると、13年度の県内1人当たりの赤字額は2万4千円で、全国の約9200円を大きく上回り、全国で最も厳しい状況だ。同連合会や県市長会、県町村会が政府に財政支援の強化を要請していた。

 特別調整交付金は、災害や被保険者の所得が少ないなど特別な事情で財政負担が厳しい市町村に国が配分する。

 県国保団体連合会の古謝景春理事長(南城市長)は「未就学児童が多い沖縄の特殊事情を鑑みた交付額の増額で画期的なこと。将来の国保財政の改善に向けて高く評価できる内容で大変感謝している」と喜んだ。