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  • 公共投資や民間需要の拡大で、建築業界の技術者不足が深刻化
  • 2015年度は計画の40%の採用にとどまり、従業員の高齢化も進む
  • 業界は琉球大学に定員拡大を要請。大学側は文科省と交渉する方針

 土木・建築関係の19団体で組織する県建設産業団体連合会(下地米蔵会長)と県土木建築部(末吉幸満部長)の代表らは19日、琉球大学の大城肇学長を訪ね、技術者不足が深刻化しているとして、土木系学科の定員枠拡大を要請した。大城学長は「地域や業界からの後押しは心強い。要請を反映できるよう、文科省と交渉していく」と述べた。

琉球大の大城肇学長(中央)に定員枠拡大を要請した県建設業協会の仲本巽副会長(右から3人目)、県土木建築部の津嘉山司技術・建設業課長(同5人目)=19日、琉球大学

沖縄県内のアパートの建設現場=2014年撮影

琉球大の大城肇学長(中央)に定員枠拡大を要請した県建設業協会の仲本巽副会長(右から3人目)、県土木建築部の津嘉山司技術・建設業課長(同5人目)=19日、琉球大学 沖縄県内のアパートの建設現場=2014年撮影

 公共投資や民間需要の拡大を受け、建設業界、行政とも土木系技術者の不足が深刻になっている。担い手の確保・育成を計画的に進めるため、県内で唯一、土木系学科を持つ同大に検討を求めた。

 同連合会によると、2015年度の業界10団体の採用計画総数664人に対し、実際の採用数は40%の266人にとどまった。高齢化も進んでおり、男性従業員(5616人)は、50歳以上が全体の約47%を占め、5年後には5割、10年後には6割に達すると試算している。

 同連合会の主要団体、県建設業協会の仲本巽副会長は「業界のイメージアップに取り組むなど努力している。定員枠の拡大などの支援をお願いしたい」と強調。県土木建築部技術・建設業課の津嘉山司課長も「技術者不足に伴い、県内の一部自治体では民間から技術者を引き抜く状況も生じている。担い手の確保に向け、定員を少なくとも倍増してほしい」と求めた。

 琉球大は工学部の全面改組を検討しており、夜間主コースを廃止した上で、そのほかの4学科5コース制を1学科7コース制に再編する構想。新学科は「工学部工学科」(仮称)を想定し、17年度の新体制移行に向け、現在は文部科学省と交渉を進めている。