だんまりを決め込む「当事者」に向かい、市民らは声をからした。19日午前8時、浦添市の在沖米総領事館前であった抗議行動。「NO BASE HENOKO(辺野古に基地はいらない)」。英文プラカード500枚を突き付け、米政府に訴えたかったのは沖縄の「民意」の重み。「いつまでも植民地扱いするな」という叫びだった。

在沖縄米国総領事館前で辺野古新基地建設へ抗議の声を上げる人々=19日午前9時8分、浦添市当山 

 午前8時前。領事館向かいの工場から朝礼を告げるラジオ体操の音色が響く中、市民が次々に領事館前の歩道に集まりだした。「辺野古に笛を忘れてきた」と、この日ばかりは米軍キャンプ・シュワブ前から総領事館前に「出張」してきた人もちらほら。

 8時すぎ、歩道がプラカードを彩る青・赤・白の3色にすっかり染まり、総領事館入り口はわずか1メートルの隙間を残して“封鎖”された。「『占領者』の米側に直訴する意義は大きい」。与党県議は息巻いた。

 「GET OUT MARINE(海兵隊は出ていけ)」「END THE 70YEARS OCCUPATION(70年の占領を終わらせろ)」。慣れない英語のシュプレヒコールに、参加者が「何?」と戸惑う場面も。

 「米国は当事者意識を持て」「新基地反対の民意を受け止めて」「沖縄はウチナーンチュのものだ」。鉄柵に囲まれた「向こう側」の総領事館をにらみながら登壇者が訴えるさなか、頭上をオスプレイが飛び去っていった。

 約1時間の抗議を終えるまで、新基地建設に反対する民意を「小さな問題にすぎない」としたジョエル・エレンライク総領事は一度も姿を見せずじまい。ただ、総領事館によると抗議中の午前8~9時、エレンライク氏は執務室にいたという。