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  • 栄町市場の「ひめゆり同窓会館」が生まれ変わりホールやホテルに
  • 一帯はひめゆり学徒隊の母校があった場所で「証を残すため」改修
  • 平和や文化を発信する公演などに利用。1階トイレは市場に開放する

 那覇市栄町市場内にあるひめゆり同窓会館がこのほど改修され、2階が平和や文化を発信する「ひめゆりピースホール」に、3階が宿泊施設「リリィホステル」に生まれ変わった。1月下旬には、改修した1階のトイレを市場に開放。会館を所有する県女師・一高女ひめゆり平和祈念財団の諸見徳一事務局長は「ひめゆりがあった証を残すためにも、新たな会館で文化の発信やまちの活性化に貢献したい」と話している。

平和や文化の発信に意気込む秋友かんなさん(右)とひめゆり平和祈念財団の諸見徳一事務局長=9日、那覇市安里・栄町市場

市場利用者にも開放されている同窓会館のトイレ

平和や文化の発信に意気込む秋友かんなさん(右)とひめゆり平和祈念財団の諸見徳一事務局長=9日、那覇市安里・栄町市場 市場利用者にも開放されている同窓会館のトイレ

 栄町一帯は戦前、ひめゆり学徒隊の母校である「沖縄師範学校女子部(女師)」や「県立第一高等女学校(一高女)」があった場所。戦後には米軍の資材置き場などに使われ、1967年に同財団がひめゆり同窓会館を建てた。1~2階は市場の店舗が、3階は同窓生限定の宿泊施設や2014年までは同財団事務所が入っていたが、2~3階は近年、ほとんど使われていなかった。

 老朽化が進む中、同窓生たちの「同窓会館が無くなると、ひめゆりが消える」という危機感もあり、財団が市の助成を受けて、2、3階と店舗関係者のみが使っていたトイレを改修。ピースホールは「平和の島・文化の島・沖縄」を発信する施設に変え、トイレは栄町市場の2カ所目の共用トイレとして開放することを決めた。ピースホールは、同窓生が改修前から続けるコーラスの練習場として月2回ほど使っているほか、平和関連のイベントを中心に一般にも貸し出すという。

 財団の監修を受け、ピースホールを運営するNPO法人「琉・動・体」の秋友かんな理事長は「公演などのイベントを通じて、会館の歴史も栄町市場の事も知ってもらえる。平和と文化の発信に特化していきたい」と意気込む。リリィホステルの運営にも関わっており「ホールと同じ建物に宿がある施設は県内にない。通常の宿泊だけでなく、公演団体が宿も貸し切ることもできる」と強みも語った。