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  • 竹富町役場の新庁舎建設地を問う住民投票が11月29日に実施される
  • 竹富・小浜・黒島・波照間島の竹富町民は石垣港の船便を頻繁に利用
  • 町人口の半数超の西表島住民は「西表島大原の方が便利」と訴える

 【竹富】竹富町の新しい町役場の建設位置を問う29日の住民投票まで、22日で1週間に迫った。現在地の「石垣市」か「西表島大原」への移転か-。町民の意見が割れる最大の理由は、それぞれの島にとっての「利便性」にある。50年以上続く町の最大課題であり、全国でも例のない住民投票に向け、町民の間で「決着」の行方に関心が高まっている。

石垣島と竹富の島々を結ぶ航路

 国内で、別の市町村に役場があるのは鹿児島県十島村と三島村、竹富町の3町村だけ。鹿児島市に村役場がある十島と三島は村内移転の議論はなく、竹富が全国唯一の例だ。

 観光地としても有名な竹富町は、民間のフェリー会社3社が定期便やツアー便を運航。石垣港離島ターミナルを中心に発達した海上交通網が整備されている。最も便数が多い石垣-竹富島路線は1日約30往復、小浜島では約20往復。町は町民の運賃負担軽減事業を実施しており、町民は石垣島路線をバス代並みの運賃で気軽に利用している。

 竹富や小浜、黒島、波照間などは、頻繁に石垣便を利用することから「石垣市内の方が利便性が高い」との声も多い。

 一方で、町人口の半数以上を占める西表島の住民は「西表島大原の方が便利」と訴える。西表移転推進派の川満栄長町長は、大原港を中心に各島々を結ぶ海上交通網を再構築し、島々の利便性を上げると主張。実証実験として、昨年10月から「黒島-大原路線」を運航させたが利用者は極端に少なく、月150万円以上の赤字が出ている。

 町は役場の大原移転について「交通網の再構築はすぐにはできない」とした上で、「小さな島同士を結ぶ航路ができれば、島巡りをする観光客など利用者が増え、大原路線の町民利用も増加するだろう」としている。