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[大弦小弦]沖縄に移住した24年前、独特の冠婚葬祭に驚くことが…

2018年2月20日 07:22

 沖縄に移住した24年前、独特の冠婚葬祭に驚くことが多かった。50歳を前に、結婚式より告別式に出向く回数が増えている。特に昨年は、個人的に恩人と呼ぶ人の喪が続いた

▼本土では葬儀と初七日を同時に済ませ、後は四十九日が一般的。だが沖縄では、亡くなった日から七日ごとの法事ナンカがある。計7回、家族は客を迎え入れ、思い出話に花を咲かせる

▼今は繰り上げ法要が多いようだが、ボクシング王国・沖縄を築いた故金城眞吉さん宅には毎回訪ね、線香を上げさせてもらった。こうやって故人への思いを深め、お見送りをするんだなと沖縄流を実感した

▼18日、久しぶりに招かれた結婚式の新婦は県外の人。彼女の友人らは300人に上る招待客の多さ、着席と同時に酒が酌み交わされる光景、古典音楽や琉舞、凝った余興の連続に驚きを隠さなかった

▼「かぎやで風」で始まり、カチャーシーで締める定番の宴(うたげ)に新婦は「心から祝福してくれるみなさんの一体感がすごかった」と感激の表情。思春期に、親に反発し続けた新郎は地元青年会のエイサーに飛び入りし、タキシードを脱ぎ捨てて感謝のばちを振るった

▼本土化、簡素化が進んでも沖縄の文化は息づく。ハレの喜びも別れの悲しみも、自分事として共有しようとするウチナーンチュの温かい精神性には今も驚かされる。(磯野直)

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