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  • 宜野湾市長選は普天間返還問題で全国的な注目度も高い
  • 現職佐喜真氏は危険性除去を訴え辺野古移設も排除しない
  • 新人志村氏は翁長県政を支え新基地ノーを前面に打ち出す

 【宜野湾】来年1月の宜野湾市長選まで24日で2カ月となる。同市長選では現職で再選を目指す佐喜真淳氏(51)と、新人で元県幹部職員の志村恵一郎氏(63)が立候補を表明。今のところほかに出馬の動きはなく、両氏による一騎打ちの構図がほぼ固まった。米軍普天間飛行場返還問題の今後に影響を与えるとして全国的な注目度も高く、両陣営による前哨戦は熱を帯びてきた。

志村恵一郎氏(左) 佐喜真淳氏(右)

■佐喜真氏 危険性除去訴え

 9月に立候補を表明した佐喜真氏は、これまでに県商工政治連盟市支部など約70の経済・職能関係団体と自民党から推薦を受けた。佐喜真氏を含む県内保守系9市長の「チーム沖縄」や中部選出を中心にした自民党県議、与党会派「絆クラブ」12市議らのネットワークが強みで、自治会単位での地域懇談会、同級生やスポーツ関係者らを通じた小規模会合などを数多くこなし支持固めを進める。

 普天間問題では「一日も早い危険性除去と固定化阻止」を訴え、名護市辺野古の新基地建設も排除しないとの立場だ。

■志村氏 新基地建設ノー

 対する志村氏は保守系の一部と革新勢力が共闘する「オール沖縄」が基盤。10月の出馬表明後は父親で自民県連会長だった恵氏の支持者回りや市政野党各党、労組などの会合にこまめに参加するなどして次第に知名度を上げてきた。

 各団体の選対組織立ち上げはほぼ完了。志村氏擁立に動いた翁長雄志知事やその周辺も市内入りしててこ入れしており、23日以降は各地で地域懇談会や本人の街頭活動を本格化させる。

 「翁長県政を支え、新基地建設を強行する政府にノーと言う態勢をつくる」ことを前面に打ち出す。

 両陣営とも近く政策発表を予定する。普天間問題のほか、これまでの佐喜真市政への評価をめぐる論戦も活発化しそうだ。

■両陣営の動き

 各政党は宜野湾市長選を米軍普天間飛行場返還問題の行方を左右する政治決戦と位置付け、国政選挙並みの関心を寄せている。

 現職の佐喜真淳氏を支援する自民党。党本部の茂木敏充選挙対策委員長が投開票まで約2カ月となる11月20日に来県した。

 茂木氏は元経済産業相として宜野湾市で開かれた中小企業団体全国大会への出席を名目に沖縄入りしたが、大会の合間を縫って自民県連や宜野湾市議、経済団体との会合をはしごした。

 議員との会合では昨年敗れた知事選で、辺野古反対を理由に自主投票となった公明党県本部との連携を重視するよう念を押した。別の会合では経済関係者は県内大手企業が中心に集められ、すでに全県選挙の様相となっている。

 市政与党の公明は普天間の危険性除去と早期返還の実現のため佐喜真氏を推薦する準備を進めている。

 新人で元県職員の志村恵一郎氏を支えるのは翁長雄志知事を誕生させた「オール沖縄」を構成する社民、共産、社大、生活、県議会会派県民ネット、辺野古に反対する保守系那覇市議会会派の新風会だ。選挙事務所を革新・保守それぞれで構え、調整会議で戦略を立てる知事選方式を採用している。

 新人の課題である知名度向上のため、10月22日の那覇市内での共産党演説会をはじめ各党の会合や辺野古反対の集会、抗議行動の現場など市内外で志村氏本人が参加している。

 県政で中立の立場の維新は、幹部が7月下旬に翁長知事に宜野湾での協力を打診された。ただ、維新は解党や新党結成の混乱もあり、大阪の知事・市長選の後に具体的な対応を決める考えだ。