最終戦を7試合ぶりの勝利で飾ることはできなかった。琉球は、ここ4戦負けなしの富山の堅守を崩せず、引き分けた。先発出場したチーム最年長34歳の中山悟志主将は「最後にホームで勝てなくて悔しい」と視線を落とした。

FC琉球-カターレ富山 前半、先制ゴールを決め喜ぶ琉球の藤澤典隆(中央)=県総合運動公園陸上競技場(金城健太撮影)

最終戦を終え、サポーターにあいさつするFC琉球の薩川了洋監督(中央)

FC琉球-カターレ富山 前半、先制ゴールを決め喜ぶ琉球の藤澤典隆(中央)=県総合運動公園陸上競技場(金城健太撮影) 最終戦を終え、サポーターにあいさつするFC琉球の薩川了洋監督(中央)

 ホームに駆け付けた2千人を超えるサポーターの応援を背に序盤から積極的に仕掛けた。両サイドを起点に攻撃を組み立て、前半37分には、DF浦島貴大のアーリークロスをFW藤澤典隆が頭で軌道を変えてゴール右に決めた。浦島は「速いボールを蹴ればチャンスが生まれると思った」としてやったりの表情。今季3戦目のスタメンで先制点を挙げた藤澤は「いいボールに合わせるだけだった。どうしても点を取りたかった」と頬を緩めた。

 5試合ぶりに先制し、さらに突き放したかったが、後半13分にオウンゴールで追いつかれて失速。後半29分から4連続で得たCKの好機も得点には至らなかった。キッカーのMF富所悠は「1本でも決めていれば勝てた試合」と話す。チームで唯一、全試合出場したボランチは「きょうを含め、最終の第3クールは大事なところで踏ん張れなかった」と低迷した終盤戦を振り返り、唇をかんだ。(花城克俊)

■選手思いの闘将ファンにも感謝 薩川監督、役目終える

 琉球でのラストゲームを終えた薩川了洋監督は「惜しい勝ち点1なのか、よく勝ち点を拾ったのか」と引き分けに複雑な表情。それでも「選手たちはよく最後まで走ってくれた」とねぎらいの言葉を付け加えた。

 練習や試合では厳しい言葉で指導した。だがピッチの外では低待遇でプレーする選手のために必死に動き続けた。特に球団経営が混乱した今季は、小湊隆延コーチと共に支援先探しに奔走。「厳しい状況で監督を務めたが楽しさもあった」と、感慨深げに振り返った。

 多くのサポーターから愛された。試合後のバックスタンドには「俺たちとの絆は終わることはない」と記された10メートル超の横断幕が掲げられた。「多くの方に応援してもらえて本当に感謝している」。チームの顔として存在感を示した闘将の3年間が終わった。