水産庁は24日、沖縄周辺海域で中国漁船によるサンゴ密漁の被害実態の調査をした結果、中国船の操業の影響とみられるアカサンゴの破損や、海底に残された漁網を確認したと発表した。ただ被害の痕跡があった場所でもサンゴは生息していることなどから、壊滅的な被害ではないと結論づけた。

 調査は、中国船が多数確認された場所など計26地点で、8~9月に遠隔操作の無人探査機を使って実施した。

 見つかった漁網は計147枚で、サンゴに絡まったものもあった。大半は新しいものという。一部が欠けているサンゴも確認され、漁具によって損傷したとみられる。日本のサンゴ漁船はこの周辺で現在、漁網を使っておらず、水産庁は中国船の影響とみている。

 密漁が問題化する前の2010~11年度に調べたある地点の付近では、サンゴが131群体から今回は5群体に減少し、確認されていなかった漁網も見つかった。

 水産庁は調査結果を受けて、中国に外交ルートを通じて再発防止を求めた。

 サンゴ密漁をめぐっては、13~14年に沖縄周辺に、14年9月から11月ごろには東京・小笠原諸島の周辺にそれぞれ中国漁船が多数集まり、問題になった。水産庁はことし3月に小笠原で調査し、今回と同様に漁網などが見つかった。

■ひどい状況だ

 県漁業協同組合連合会の上原亀一会長の話 中国漁船によるサンゴ密漁の被害実態調査の結果について「想像はしていたが、ひどい状況だ」と指摘。「二度とこのような状況が生まれないよう、さらなる外交努力で再発防止を求めていかなければならない」と述べた。