【東京】国際環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」は25日、新基地建設工事が進む名護市辺野古の大浦湾の自然環境を守るため、同湾を海洋保護区に指定するよう求める安倍晋三首相あての署名2万8759筆を防衛省へ提出した。

防衛省前でメッセージカードを掲げ大浦湾の自然環境保護を訴えるグリーンピース・ジャパンのスタッフら=25日午前、東京・市谷

 署名は、全て海外から集まったもので、米国の約4千筆など欧米からが大半を占めた。署名提出に先立ち、グリーンピースのスタッフやボランティアらが防衛省前で海洋保護区への指定やジュゴンの保護を求めるメッセージカードを掲げてアピール。新基地建設は大浦湾の自然環境を破壊するとして、基地建設の中止を求めた。

 署名提出の際、メンバーは大浦湾のジュゴンが米軍の訓練に影響を与えると記述した米国防総省の報告書に触れ、日本政府との認識の違いをただしたが、防衛省担当者は「担当が違うので承知していない」と言及を避けた。また、大浦湾には262種の絶滅危惧種が生息するが、環境影響評価(アセスメント)などの過程で環境省とはジュゴン以外の生物への影響についてやりとりしていないことも明らかにした。

 グリーンピースで海洋生態を担当する小松原和恵さんは「国防総省の報告書は担当省として当然、確認すべきだ。環境省との連携がないことも問題で、アセスの正当性が疑わしい」と指摘した。