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  • 県立新八重山病院の入札不調で2017年度開院が遅れる恐れ
  • 発注者の県と業者で予定価格額に開きがあることなどが原因
  • 関係者は本島から離島への派遣費で隔たりがあると指摘している

 2017年度の開院を目指す新しい県立八重山病院の建築工事の入札が25日にあり、全4工区に1社も入札がなく不調となった。入札不調は9月に次いで2回目。このまま契約に至らない状況が続くと開院が遅れる可能性も現実味を帯びてきた。老朽化が進む現病院の早期建て替えは八重山地区の住民の切実な要望。県病院事業局は「厳しい状況ではあるが、開院時期の変更は今のところない。原因を調査して対応策を早期に検討したい」と新たな対策を練る考えだ。

新県立八重山病院の完成予想図(県ホームページから転載)

 県立病院課によると、総工費は約100億円。うち64億円余が建築工事費で4工区に分けて発注する。2度の入札不調によって、2年間を見込む工期の開始は当初予定の10月から12月にずれ込み、すでに2カ月以上遅れている。先行して9月に契約を済ませた設備工事も10月の開始予定がストップしたままだ。

 一連の工事が終わった後には医療機器の設置や調整の期間に2~3カ月を見込む。このため17年度中に開院するためには、年明けの早い時期に建築工事の契約にこぎ着ける必要があり、残された時間は少ない。同課は工期短縮なども視野に入れている。

 入札不調の原因は予定価格の額をめぐり、発注者の県と業者で開きがあるためとみられる。関係者などによると、石垣島で職人を集められない場合に本島から派遣する費用の負担で隔たりがある、との指摘もある。

 建設業界関係者は「主な要因は人手不足」と指摘する。「特に離島では大型工事が重なると受注が難しくなるケースが出てくる。本島からの出張費が予算に反映されないと赤字になる」と訴える。

 一方で、病院事業局は経営の収支均衡を必要条件に国・県の単価を採用して予定価格に盛り込んだと説明する。初回入札から2回目にかけて、施工費の見直しで予定価格を上乗せしたほか額を公表。JV(共同企業体)の要件も一部緩和し、職人を派遣する費用も事後に対応する方針を示した。